東京都が、米国最大級の私立大学であるニューヨーク大学(NYU)の新キャンパスを誘致する方針を固めたことが、関係者への取材で明らかになった。都西部の武蔵村山市周辺を主要な候補地として整備を進める方向で調整しており、NYUの学生らが東京で学ぶ拠点とする構想だ。
小池知事が合意書に署名へ
ニューヨークに出張中の小池百合子知事は15日(現地時間14日夕)、NYUを訪問し、キャンパス新設に向けた合意書を交わす。実現すれば、数百人規模の学術拠点となる可能性がある。
複数の関係者によると、東京都とNYUは、都市が直面する災害対策や気候変動対策などの研究分野で連携を深めることで一致する見通しで、拠点となる新キャンパスの整備に向けて検討作業を具体化させていく。
武蔵村山市を軸に調整
武蔵村山市には米軍横田基地の一部があり、2030年代の開業を目指す多摩モノレールの延伸事業も進んでいる。NYU側は同市の将来性に関心を寄せており、東京都は同市を主要な候補地としてNYUの東京進出を支援する。
1831年創立のNYUはマンハッタンに本拠を構える総合大学で、学生数は約6万5000人。アラブ首長国連邦のアブダビや中国の上海など世界各国に拠点を持っている。
NYUの実績と誘致の狙い
NYUは、米連邦準備制度理事会(FRB)のアラン・グリーンスパン元議長のほか、ノーベル賞受賞者や著名な俳優、歌手を多数輩出している。英教育専門誌による今年の世界大学ランキングでは、東京大学(26位)などに次いで31位にランクされている。
東京都は、世界有数の研究・教育機関から得られる知見を都の施策に反映させることを想定している。都内の児童・生徒とNYUの留学生らが交流できる機会も設け、国際社会で活躍する人材の育成につなげる考えだ。
都市の魅力向上へ
東京都は昨年、森ビルの調査研究機関による「世界の都市総合力ランキング」で初めて英ロンドンに次ぐ2位に浮上した。都はNYUの誘致を都市のさらなる魅力向上につなげる方針だ。



