MRの犬に「いのち」感じる授業 大阪教育大付属池田小で実施
MRの犬に「いのち」感じる授業 大阪教育大付属池田小で

大阪府池田市の大阪教育大付属池田小学校で2025年12月、「いのちの授業」が開かれた。子どもたちはゴーグルを装着し、MR(複合現実)技術で映し出された犬と触れ合った。

「かわいい!」「ジャンプした」と子どもたちは夢中で犬を追いかけるが、その犬に触れることはできない。ゴーグルを外した子どもは「機械やけど機械ちゃうな」と興奮した様子で話した。

動物は評価しないから

授業を考案したのは、奈良学園大の西江なお子准教授(人間教育学部)。動物を通して命をみつめ、自分や他者の命を尊重する心を育むことを目的としている。

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西江さんは幼稚園、小学校で計22年間、教諭を務めた経験がある。年々増加傾向にある子どもの自殺者を受け、自分や相手の気持ちを想像することが難しい子どもたちに、いのちの大切さをどう伝えるか悩み続けた末、大学院に進学した。

そこで出会ったのが、動物との関わりを教育に生かす「動物介在教育」だ。動物を選んだ理由について、西江さんは「動物は言葉を話さず、評価しないから」と説明。「その安心感が、ありのままの自分を出せて、目の前のいのちに純粋に向き合えるのです」と話す。

MR技術で再現した犬

授業で使われたのは、MR技術で再現した犬「いつでもワンちゃん」。デジタル技術で新しい医療サービスを展開する「レメディ・アンド・カンパニー」(東京都港区)が製作し、もともとは高齢者施設向けのアニマルセラピーサービスとして開発された。教育現場での活用について共同研究も進められている。

本来なら生きた動物に触れる機会を設けたいが、アレルギーの問題やけがのリスクを考え、MRの犬を選んだという。

ゴーグル越しに見える犬を触る様子を、隣に座る子どもたちが観察して記録する。見えている人はどんな気持ちだろうか。その様子を見て自分はどう思ったか。想像力を育む時間となっている。

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