来春の統一地方選まで半年に迫る中、大阪の公明党が危機感を募らせている。同時期に想定される3回目の大阪都構想の住民投票では、推進する大阪維新の会との対決姿勢を鮮明にするが、支持拡大に向けて手探りの状態が続く。党大阪府本部は10日の大会で、組織立て直しに向けた結束を確認した。
府本部大会で結束確認
大阪市内で開かれた府本部大会には、府内選出の地方議員や中道改革連合から復党した衆院議員ら計約200人が参加した。大会では石川博崇参院議員の代表再任が決定。直後に開かれた記者会見で石川氏は「地方議員の皆様と一致結束して、大阪の未来のために全力を尽くしてまいりたい」と強調した。
ただ、来春の統一選を見据える大阪市議からは「本当に厳しい」と懸念する声が漏れる。背景には、大阪市を廃止して特別区に再編する都構想の賛否を問う住民投票と、統一選の同日実施も想定される事情がある。
街頭でアンケート実施
公明は前回2020年の住民投票では賛成の立場だったが、過去2回の否決により「すでに民意は示されている」(石川氏)として反対の姿勢を明確にする。公明市議団は7~9月、市内各所で都構想に関する市民対話集会を独自に開催。今月6日には、市議らが市役所周辺に立ち「大阪市を廃止して住民サービスが良くなるはずがない」などと訴えた。同時に「賛成」「反対」「どちらでもない」と書かれたボードにシールを貼る形式で都構想の賛否を問うアンケートも実施。西徳人幹事長は「『賛成』と回答しても、中身を説明するとやっぱり反対したいという人もいた。まず事実をしっかり伝えたい」と力を込めた。
戦略上の難しさ
市議会第2会派の公明にとって、住民投票で否決に持ち込み、市議選で維新を過半数割れに追い込めば、維新の基盤は揺らぎ、政策決定に深く関与できる度合いが強まる。ただ、投票時期が重なり活動への影響が心配されているうえ、国政で連立を解消した自民党との連携が崩れかねないといった不安もつきまとう。都構想に対しても「『とにかく反対』の勢力と見られないよう、訴え方のさじ加減は難しい」と頭を悩ませる市議もいる。