日仏作家16人が豪華寝台列車で「24時間小説」、京都から松江へ
日仏作家16人、寝台列車で24時間小説 京都から松江へ

京都と松江を結ぶ豪華列車に乗り込んだ作家たちが、24時間で一つの小説を書き上げる――。そんな国際文学プロジェクト「24時間小説」が今月下旬、日本で初めて開催される。日仏の人気作家16人が京都から松江まで移動しながら1人1章ずつ執筆し、言語や文化の違いを越えて一つの物語を紡ぐ。

フランス発の企画、日本で初開催

「24時間小説」は、フランスの文学創作支援団体「レクリチュール・アン・ムヴマン」が主催し、2015年にカナダで初めて開催された。2回目となる今回は、JR西日本や松江市などが特別協力し、日本での開催が実現した。

日本の作家は、芥川賞作家の荻野アンナ、朝吹真理子、円城塔、金原ひとみ、松浦寿輝、辻仁成、直木賞作家の江國香織、歌人の俵万智の計8氏。フランス作家は、「異常(アノマリー)」でフランス最高峰の文学賞「ゴンクール賞」を受賞したエルヴェ・ル・テリエら8氏が名を連ねる。フランス側には、言葉のルールや言葉遊びを用いた創作で知られる文学グループ「ウリポ」のメンバーも含まれる。

列車内で交互に執筆、完成作は出版へ

16人はJR西日本の豪華寝台列車「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」で創作する。22日に京都を出発する少し前、テーマや登場人物といった物語を導く「制約」が伝えられる。

列車内では各作家が1章ずつを担当し、日本語とフランス語で交互に執筆する。翻訳者も同行し、書き上がった原稿を両言語に訳しながら創作を進める。

23日に松江へ到着するまでに全16章、約200ページに及ぶ一つの小説が完成する予定で、完成作は両言語に翻訳され出版される。列車の発着時間や運行ルートは非公表。

松江市役所で関連イベントも

24日には松江市役所で様々な関連イベントが開かれる。日仏の作家によるトークイベント「ラウンドテーブル」、形式や文字、音遊びを通じた「ウリポ創作ワークショップ」、作家のサイン会など。いずれも事前申し込みが必要で、申し込み多数の場合は抽選。詳細はQRコードでつながる市の公式ホームページで確認できる。

市役所1階では作家の執筆スペースを再現したスタンドの展示や書籍販売なども予定している。

市国際観光課の池田真樹課長は「日仏を代表する作家が一堂に会する貴重な機会。文学を通じて松江の魅力を内外に発信し、交流の輪を広げたい」と話す。問い合わせは同課(0852・55・5632)。