「コンビニ医院」に続々登場…「ほねごり」急成長の秘密とDX戦略
「コンビニ医院」ほねごり急成長の秘密とDX戦略

「ほねごり接骨院・はりきゅう院」が、コンビニエンスストアのように次々と出店を続けている。運営会社のほねごり(神奈川県相模原市)は、創業から13年で首都圏を中心に63店舗(6月時点)を展開し、グループ年商は100億円超に達する勢いで成長を続けている。差別化が難しいとされる整骨業界で、なぜこれほど事業を拡大できるのか。同社の井口浩社長に、成長を支えるDX戦略、ロードサイド出店戦略を聞いた。

急成長する「ほねごり」の全容

ほねごりは、東京都、神奈川県、埼玉県、長野県、静岡県に接骨院、整体院などを展開する企業だ。医療法人を含むグループ全体の売上高は毎年2ケタ成長を続けている。白いゴリラの看板がトレードマークの「ほねごり接骨院・はりきゅう院」は、そのユニークな外観で注目を集めている。

同社は、ただ痛みを取るだけでなく、根本的な姿勢教育などを行う「健康教育産業」を目指している。主要なターゲットは20代から50代の女性で、産後の骨盤矯正などのセルフメニューを充実させている。院内にキッズスペースを設けているのも特徴的だ。

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「コンビニ医院」と呼ばれる所以

取材のため「ほねごり接骨院・はりきゅう院 京王線狭間院内医院」(東京都八王子市)を訪れると、ドアを開けるとスタッフから大きな声で「いらっしゃいませ」が飛んできた。「ちょっと『居酒屋みたいだな』と思ったかもしれません」と井口社長は笑うが、この活気ある接客スタッフこそがほねごりの付加価値だという。

ほねごりの出店戦略は、ロードサイドを中心に、コンビニ感覚で利用できる立地を選んでいる。駅前ではなく、車でアクセスしやすい場所に店舗を構えることで、通いやすさを重視。これが「コンビニ医院」と呼ばれる所以だ。

DXで実現する効率化と顧客満足

急成長を支えるもう一つの柱がDX(デジタルトランスフォーメーション)だ。ほねごりでは、予約システムや患者管理システムをデジタル化し、業務効率を大幅に向上させている。例えば、患者の来院履歴や症状をデータベース化し、最適な施術メニューを提案できるようにしている。また、スタッフのシフト管理や勤怠管理もデジタル化し、労務負担を軽減。これにより、スタッフはより患者対応に集中できる環境を整えている。

「当社は、ITを活用して『健康教育産業』を実現しようとしています。単なる治療ではなく、患者さんが自分で健康を管理できるようになることが目標です」と井口社長は語る。

差別化の鍵は「教育」と「サービス」

整骨業界は、技術の差別化が難しく、価格競争に陥りやすい。しかし、ほねごりは、教育とサービスで差別化を図っている。院内では、姿勢矯正やストレッチの教室を開催し、患者が自宅でもケアできるよう指導。また、スタッフは定期的な研修で技術向上に努めている。

「患者さんに『来てよかった』と思ってもらえるサービスを提供することが、リピート率向上につながっています。当社のリピート率は非常に高く、それが安定した経営の基盤です」と井口社長は強調する。

今後の展望と課題

ほねごりは、今後も首都圏を中心に出店を加速する計画だ。目標は、3年後に100店舗、グループ年商200億円を見据える。しかし、急成長には人材確保と育成が課題となる。同社では、社内研修制度を充実させ、未経験者でも活躍できる環境を整えている。

「整骨院は、まだまだアナログな業界です。ITを活用して、業界全体を変えていきたい。当社の挑戦は始まったばかりです」と井口社長は語り、今後の成長に自信を見せる。

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