札幌市が、障害者側と協議しないまま、身体障害者向けの自動車免許取得補助(上限10万円)を4月に廃止した問題で、市が障害者団体からの補助削減撤回の要望書に「撤回は不可能」と回答したことが分かった。市は事前協議しなかったことについては陳謝し、類似の削減を検討する場合は、関係者の意見を事前に聞く方針も示した。
要望書と市の回答
要望書は、障害者の当事者団体「DPI北海道ブロック会議」が5月に出した。市は書面で回答した上で、27日に団体側と面会し、市の立場を説明した。
面会での市の説明によると、補助の削減は財政難が理由。同時期に上限額を下げた、障害者仕様に車を改造する費用の補助とあわせた節約効果は数百万円で、市の全予算に対しては「端数のレベル」だった。ただ、市は少額でも切り詰めなければならない財政状況で、「苦渋の選択だった」と理解を求めた。
協議しなかった理由
障害者側との協議なしに削減した経緯について菊田潤・市障がい福祉課長は「時間がなかった」とした上で「協議すべきだった。申し訳なく思う」と述べた。
DPIは、冬に車いす利用者の移動が制限されることを懸念している。山崎恵事務局長は「今回の削減はもうどうしようもないが、今後は内容の大小問わず、影響を受ける側との丁寧な協議を求める」と話した。



