岩手のふるさと納税、寄付額235億円に 3市町は赤字
岩手のふるさと納税235億円 3市町は赤字

総務省の調査で、2025年度に岩手県と県内市町村へ寄せられたふるさと納税の寄付額が計235億5748万円となり、前年度の242億8430万円から3%減少したことが分かった。牛肉やコメなどの定番返礼品が人気を集める一方、盛岡、滝沢、矢巾の3市町では経費や住民税控除額が寄付額を上回る「赤字」となった。

花巻市がトップ、宮古市は4倍に

県内で最も寄付額が多かったのは花巻市の69億8231万円。前年度の84億3234万円から2割近く減ったが、返礼品の牛タンは依然として人気で、飲むヨーグルトはリピーターが多いという。市は1月から特設サイトを開設しており、担当者は「返礼品のPRを強化して、さらなる寄付額の増加につなげたい」と意気込む。

2位は宮古市の32億1351万円で、前年度から4倍に増加。市は2025年度から「ふるさと納税推進係」を新設し、ポータルサイト運営会社と連携して返礼品の開発に取り組んできた。地元産の塩を使った「厚切り塩だれ牛タン」はサイトの人気ランキングで全国首位となった。市の担当者は「寄付額が急に増え、正直驚いている。地元事業者と協議を進め、第2、第3の主力返礼品を育てたい」と意欲を示す。

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3位は奥州市の20億8521万円。過去最多だった前年度の29億9739万円から3割減った。米騒動や物価高の影響で前年度は「ひとめぼれ」の人気が高まったが、供給が安定したことで寄付が減ったとみられる。市は「コメが主力であることに変わりないが、前沢牛や南部鉄器などにも目を向けてもらえるよう努力したい」としている。

盛岡、滝沢、矢巾で赤字

寄付額が伸び悩む自治体もある。県内33市町村のうち、盛岡、滝沢、矢巾の3市町では、ポータルサイトへの手数料に加え、返礼品の調達費などの経費と住民税控除額の合計が寄付額を上回った。

ハンバーグやリンゴなどを返礼品の目玉とする盛岡市は、寄付額が5億1115万円だったのに対し、経費と控除額の合計が9億8093万円で、4億6978万円の「赤字」となった。市企画調整課は「本来納められるはずの住民税などが市外に流出しており、財政への影響は小さくない。自前の返礼品を充実させるしかない」と危機感を募らせる。

県は市町村の担当者を集めた説明会を定期的に開催しており、県市町村課の佐藤宏昭財政担当課長は「魅力ある返礼品の事例を共有し、県全体で寄付額を伸ばしたい」と語る。

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