米中会談後に台湾へF16V戦闘機2機到着 トランプ政権の台湾政策不変を示す
米中会談後、台湾にF16V戦闘機2機到着

10月2日、台湾の台東県志航空軍基地に米国のF16Vブロック70戦闘機2機が到着した。米ワシントンでの米中首脳会談から1週間、中国の習近平国家主席が強く反対した台湾への武器売却が実行されたのである。

米中会談での習氏の要求

5月の北京、9月のワシントンと2度の会談で習氏は一貫してトランプ米大統領に「台湾の独立に反対」と言わせようとし、武器装備の売却も承認しないよう、繰り返し要求した。トランプ氏は言質を与えなかっただけではなく、習氏に米国の台湾政策は不変だと思い知らせたのである。

台湾にもたらされる軍事的優位性

納入されたF16Vは2機、今年中に計66機を納入する契約は明らかに遅れている。しかし、同機の売却の政治的意味は重く、軍事的には台湾防衛に新たな優位性をもたらす。

台湾のニュースサイト「フォーカス台湾」はゼネラル・エレクトリック社のターボファンエンジンを搭載したことで、F16Vの作戦行動範囲と滞空時間は大幅に拡張されたと報じた。操縦士が装着する統合ヘルメットキューイングシステムⅡは、標的を見るだけで兵器の照準やセンサーの操作を可能とする優れものだ。

同機が台湾東側に配備されることで、花蓮・台東地域東部の防空能力が格段に強化され、台湾包囲を目的とした中国の海・空軍の作戦に対抗し得る力となる。従来、台湾東部の空軍基地は主に訓練目的で使用されてきた。F16Vの配備で今後、志航基地は東部で戦闘部隊の主要拠点となり得る。

事実上の同盟関係

注目すべきは軍事的側面だけではない。同機の開発製造が米台の共同プロジェクトになっていることだ。台湾は139機の改修済みF16A/Bを保有しており、ここに66機のF16Vが加わることで世界最大級のF16V機隊の運用主体となる。

台湾は同機の開発資金にも協力しており、第三国が購入、改修する際、ロイヤルティーを受け取る。2025年末時点で7000万米ドル超の報酬を得た。事実上の同盟関係といえる。