ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は1日、同国が暫定管理する西側企業のロシア事業について、現在は凍結されており、将来的に返還される可能性があると述べた。
暫定管理下の西側企業
プーチン大統領は先月、スイス食品大手ネスレ、フランス小売り大手オーシャン、仏DIY大手ルロワ・メルラン、独流通大手のメトロのロシア事業について、ロシアの暫定管理下に置く大統領令に署名した。
バルダイ国際討論クラブ年次総会で、西側企業のロシア事業が「好ましいシナリオ(国際関係の改善等)」の下で返還される可能性があるかを問われると、「イエス。そうなるだろう」と答え、「ロシアは誰からも何も奪わず、盗まず、国有化もしない」と強調した。
欧州諸国への批判
さらに、「われわれは一部の企業を暫定管理しているにすぎない。しかし、一部の欧州諸国においては、考えうる限りのあらゆるルールにあからさまに違反する形で、わが国から大企業を力づくで奪い取った」と批判した。
同氏は例として、ロシアの政府系ガス大手ガスプロム、石油大手のロスネフチとルクオイルの西側事業が信託管理下に置かれた事例を挙げた。
西側企業の対応とロシアの強硬手段
ロシアが2022年2月にウクライナへの全面侵攻を開始して以降、西側企業の多くは対ロシア制裁によって事業継続が困難となったため、ロシア事業を速やかに売却して撤退するか、少なくともロシア事業を分離する措置を講じた。
一部の企業は、従業員の雇用維持や市民の幸福を理由にロシア事業を継続したが、規模を大幅に縮小させた。ロシアはその後、自国からの事業撤退を試みる外国企業に対して大統領の個別承認を義務付けるなど撤退を困難にさせ、今回のように事業を暫定管理下に置く強硬手段にも及んでいる。