独AfD躍進に懸念 対露融和姿勢と情報漏洩リスク
独AfD躍進に懸念 対露融和姿勢と情報漏洩リスク

ドイツ東部ザクセン・アンハルト州の議会選で、欧州連合(EU)に批判的な右派政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が勝利した。1990年の東西ドイツ統一後も東西格差が埋まらない状況下で、不法移民の送還など移民規制の強化を訴える政策が支持された結果だ。外国人に厳しい姿勢は欧州共通の傾向といえる。

AfDの対露融和姿勢への懸念

AfDで懸念されるのは、ウクライナを侵略するロシアへの融和姿勢だ。独政府によるウクライナへの武器供与を批判するほか、ロシア産石油・ガスの早期輸入再開も訴えている。ドイツが露産エネルギーの輸入を停止しているのは、プーチン露政権が遂行するウクライナ戦争の戦費として、購入代金が使われる恐れがあるためだ。独政府は、AfDの主張を警戒している。

州政権掌握と情報漏洩リスク

州議会で第1党となったAfDは、数議席を積み増せば議会で過半数を占め、州政権を掌握できる。AfDは、同じくロシアへの融和姿勢で知られる左派ポピュリスト政党BSWとの連立を模索しており、懸念が高まっている。AfDが州政権を掌握すれば、州政府が管理する治安・安全保障などの機密情報がロシアに漏洩する恐れがある。

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ロシアの破壊工作と偽情報工作

ザクセン・アンハルト州に隣接する州の都市ライプチヒの空港では、選挙に先立つ8月、ドローン(無人機)による航空機への衝突事件が起きた。独政府はロシアの関与があったと断定している。爆発せず重大案件にならなかったとはいえ、自国領土が破壊工作の標的にされる中、親露派政党の伸長には注意が必要だ。

ロシアは、バルト三国やポーランドといった旧ソ連の支配下にあった北大西洋条約機構(NATO)加盟国の上空に無人機を侵入させるなど、西側陣営の攪乱を常時、試みている。ドイツは欧州の大国として、ロシアの挑発を座視せず、ロシアの非を訴え続ける責務を持つ。

独北東部メクレンブルク・フォアポンメルン州とベルリン特別市(州と同格)では20日、議会選が予定される。AfDを批判する政治家の信用を失墜させるロシアの偽情報工作が行われていると指摘されている。ドイツの有権者は、ロシアが自国に脅威を及ぼす現実を直視する必要がある。

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