ロシア大統領府(クレムリン)とつながりのあるロシア人実業家が、ドナルド・トランプ米大統領の長男夫妻の結婚式後の祝賀会費用を負担していたことが14日、夫妻のSNSへの投稿により確認された。
夫妻がSNSで認める
トランプ氏の長男、ドナルド・トランプ・ジュニア氏とベティナ・トランプ氏は、ベティナ氏のインスタグラムアカウントに共同署名で投稿し、「親しい友人」であるウマル・クレムレフ氏が5月、バハマで「2日間にわたる素晴らしい」祝賀会を「非常に寛大にも催してくれた」と明かした。
投稿に先立ち、調査報道サイト「プロパブリカ」は、クレムレフ氏が数十万ドル(数千万円)に上るパーティー費用を支払ったと報じていた。ジュニア氏夫妻は「友人からの格別寛大な結婚祝いであり、私たちは深く感謝しており、その気持ちは今も変わらない」と記述している。
トランプ氏は欠席
トランプ氏は、イラン戦争に関する協議のため首都ワシントンにとどまる必要があるとして、結婚式や祝賀会には出席しなかった。
クレムレフ氏は国際ボクシング協会(IBA)の会長を務めているが、国際オリンピック委員会(IOC)は財政統治や倫理上の懸念をめぐる度重なる警告を経て、IBAとの関係を断絶している。
プーチン氏とのつながり
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は2026年4月、クレムレフ氏に「友好勲章」を授与した。IBAが発表したプレスリリースには、プーチン氏とクレムレフ氏が握手する写真が掲載された。
また、IBAのウェブサイトには、2025年9月にトルコのイスタンブールで開催されたイベントで、ジュニア氏がクレムレフ氏と共にステージに立つ写真も掲載されている。
ベティナ氏のインスタグラムの投稿には、夫妻がビーチにいる写真をはじめ、トランプ氏の他の子どもたちのエリック・トランプ氏、イヴァンカ・トランプ氏、ティファニー・トランプ氏らの写真を含む20枚の写真が添えられていた。
投稿には「その人物が誰であるか、あるいはどこの出身であるかという理由だけで、非常に個人的で幸せな出来事が政治的あるいは不穏なものとして捉え直されるのは残念だ」とも記されていた。
プロパブリカは、クレムレフ氏の頭頂部が写っているとされる結婚式の集合写真を掲載した。
ロシアの独立系調査報道メディア「プロエクト」によると、クレムレフ氏はタジキスタン出身で、中堅のボクシングプロモーターとして活動したのち、ロシアの高官警護を担う連邦警護庁(FSO)との関係を深めたという。また、同メディアはクレムレフ氏が親クレムリンのバイカー集団「ナイト・ウルブズ」のメンバーでもあると報じている。
ナイト・ウルブズのメンバーは、2014年3月にロシアがクリミア半島を一方的に併合した直後に同地に大挙して乗り込んだほか、ウクライナ東部で親ロシア派分離主義勢力と共に戦闘に参加した実績もある。



