Apple Watch Series 12の会話要約機能、米11州の盗聴法に抵触する可能性
Apple Watch Series 12の会話要約機能、米11州の盗聴法抵触の恐れ

The Registerは9月10日(現地時間)、Apple Watch Series 12が搭載する「オーディオインテリジェンス」の会話処理機能に懸念が示されたと報じた。オーディオインテリジェンスに含まれる一部機能は、米国の11州が定める法的要件に抵触する可能性が指摘されている。

テキスト化および要約は「録音」に該当するか

オーディオインテリジェンスは、Apple WatchのマイクやS11チップ、オンデバイス/クラウドベースのAIモデルを活用する音声処理機能。これにはサウンド認識、Shazamによる自動ミュージック認識、ライブ早戻し、Siri Recapが含まれる。

今回問題として指摘された機能は「ライブ早戻し」および「Siri Recap」の2つ。ライブ早戻しはDigital Crownを2回押すことで直前15秒間の会話内容をテキストの抜粋としてApple Watchに表示する。周囲の音声も処理することから、プライバシー保護として消音モードを無視してチャイム音を鳴動させ、さらに全画面のマイクインジケーターを表示することで周囲の人々に動作を告知する。

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Siri Recapは一日の会話を記録し、高水準の要約メモを生成する機能だ。Appleは録音を作成せず、逐語的な文字起こしもせず、話者の識別や発言者への帰属も行わないとしている。生成テキストは会話後に人が作成するメモに近い要約で、元音声は保存されない。要約から元音声を復元したり、元音声を他者と共有したりする方法もないと説明している。

The Registerはこれら機能について、「周囲の人々が(チャイム)音の意味を理解したとしても、録音に同意していない」と述べ、同意を必要とする法律に抵触する可能性を指摘した。一方、Appleはユーザー本人はもちろんのことAppleも音声を取り出せないとして、「後で聴き返す」ことを意味する「録音」ではないと主張している。

EFFが懸念、「会話のプライバシーに受け入れ難い負担」

電子フロンティア財団(EFF: Electronic Frontier Foundation)は、Appleの新機能に懸念を示した。同財団のプライバシー訴訟部門ディレクターを務めるAdam Schwartz氏は、The Registerへのメールで次のように述べたとされる。

「会話のプライバシーに対する私たちの権利には、発言を記録する技術の使用者からの自由も含まれるべきだ。そうでなければ、人々は自粛するようになり、会話はその自発性と親密さを失ってしまうだろう」

さらに同財団は新機能に失望していると表明。州ごとの盗聴関連法が新技術にどう適用されるかは今後の課題としつつ、会話を常時監視する技術は会話のプライバシーに受け入れ難い負担を強いるとして、慎重な判断を求めている。

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