ウクライナの首都キーウのビタリ・クリチコ市長は2日、市内の東西を結ぶ橋への空爆により交通が麻痺する中、ロシア軍による重要インフラへの攻撃が「キーウを引き裂いている」と述べた。
市長「首都は非常に劇的な状況」
クリチコ市長は、キーウが戦時体制に入るべきだと述べた。同市長はテレグラムに「首都は非常に劇的な状況にある」と投稿。「平時のように生活できるとはもう言えない。敵がキーウを引き裂いている」と訴えた。
高速で移動するジェットエンジン搭載型ドローンによる新たな空襲を受け、当局は首都の交通の要衝である南橋を全方向閉鎖し、パトン橋の通行も一方向に制限した。これにより市内では渋滞が発生している。
橋への攻撃と大統領の非難
南橋は1日以降に複数回攻撃を受けており、2日午後にも新たな攻撃があったことがクリチコ市長によって確認された。パトン橋については、攻撃を受けたという報告はなかった。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が民間地域への大規模な攻撃を容認することで武力紛争のルールを反故にしたと非難。ロシア大統領府(クレムリン)はこれを否定している。
ゼレンスキー氏はX(旧ツイッター)で、未確認の情報源やプーチン氏の周辺人物を引用し、同氏が先月「今はもうルールがない」と宣言したと批判した。「ロシア人はわれわれを占領できなかった。だから今、彼らは大規模攻撃と大量殺戮を行っている」と述べた。クレムリンはこの主張に対して、直ちに公の反応を示さなかった。
市民生活への影響
2022年2月に始まった侵攻以降、戦闘の主な舞台は東部での地上戦であり、首都キーウは最前線ほどの壊滅的被害を免れてきた。しかしキーウはここ数か月、増加する空爆にさらされており、都市はほぼ常に警戒態勢に置かれ、日常生活が混乱している。
飛来する脅威を警告する空襲警報がほぼ終日鳴り響き、推計300万人の市民に避難を促している。