記録的な猛暑の影響で、ヨーロッパの原子力発電所で運転停止や出力抑制が相次いでいる。河川の水位低下などで、設備の冷却に必要な水を確保できないためだ。ドナウ川沿いの東欧諸国では影響が深刻で、非常事態を宣言する国も出ている。
ハンガリー首相が節電を要請
ハンガリーのマジャル首相は3日、SNSで「最も厳しい5日間がやってくる。団結が必要となる」と述べ、企業や国民に節電への協力を呼びかけた。同国の電力需要の半分近くを賄っているとされる国内唯一のパクシュ原発の運転が、近く全面停止となることを受けたものだ。
パクシュ原発では、水位の低下で4基の原発を順次停止していた。全面停止は1982年の運転開始以降初めてだという。
河川冷却の課題
日本の原発は海沿いの立地で冷却に海水を使うが、欧州では河川沿いに立地していることも多い。6月以降の記録的な熱波と降水不足で、ドナウ川の水位は過去最低水準となった。このため、取水ポンプから冷却水を吸い上げるのが難しくなったのが停止の要因だ。
猛暑による原発の停止や制限は企業活動にも影響を及ぼし、海軍が出動する事態も起きている。



