米テキサス州ダラスで開かれた共和党大会で10日、演説を行ったバンス副大統領に対し、トランプ大統領の後継となることを求める声が聴衆から上がった。次期大統領選で共和党の最有力候補と目されるバンス氏への期待の高さをうかがわせた。
「48!」の掛け声とバンス氏の対応
約40分間続いた演説の中盤、バンス氏が政権の実績を振り返ろうとすると、聴衆は声を張り上げて数字の「48」を連呼した。第47代大統領であるトランプ氏の後継を期待したかけ声だ。バンス氏は「11月にやるべきことをやらないといけない。その先のことは、そのあとに考えよう」と笑顔でかわした。
出馬への布石と民主党批判
バンス氏はこれまで、大統領選への意欲を明らかにしていない。しかし、カトリックに改宗した自身の信仰の遍歴をつづった回想録を6月に出版し、将来の大統領選出馬に向けた布石との見方が飛び交った。
この日の演説では、米社会に広がる分断の責任は民主党側にあるとの姿勢を露骨に示し、民主党内の理性的な勢力は過激派に負け続けていると主張した。演説中、メキシコ国旗を掲げて抗議する人物が現れると、「そんなにメキシコが好きなら、あっちに行け。航空券は買ってやる」と即興で応じる一幕もあった。
聴衆の反応と外交課題
演説を聴いたハンター・ジェイコブスキンドさん(24)は「全体として引き込まれる内容だった」と述べ、トランプ氏の後継者となることに期待感を示した。
9、10両日のトランプ氏の演説とは対照的に、バンス氏はイラン情勢には触れなかった。バンス氏が米国の代表団を率いた対イラン交渉は行き詰まっており、外交面での成果は乏しい状況だ。



