米国のトランプ政権が国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長らを制裁対象にすると発表した。国際機関のトップを標的とする異例の措置について、立命館大の越智萌(めぐみ)准教授(国際刑事法)に聞いた。
国連総会を意識した制裁のタイミング
越智准教授は、トランプ政権がこの時期に制裁を発表した背景には、9月にニューヨークで開かれる国連総会を意識した面があると指摘する。国連総会にはICCがパレスチナ問題などで関与するイスラエル関係者も出席する可能性があり、制裁は最高レベルの圧力として演出されているとみられる。
今回の制裁は、ICCの活動を妨害する目的で、所長個人を標的にした点で異例だ。制裁の影響で、赤根所長らがクレジットカードを使用できなくなるなど、日常的な活動にも支障が出る可能性が指摘されている。
ICC所長の反応と今後の展開
赤根智子所長は、制裁やロシアの逮捕状発行などの圧力に対し、「圧力に屈しない」との姿勢を示している。一方、ルビオ米国務長官は「ICC解体する」と主張し、同盟国にも協力を求める強硬な立場をとっている。
越智准教授は、今回の制裁がICCの独立性や国際刑事司法の信頼性に与える影響を注視する必要があると述べている。今後の国連総会での議論や、各国の対応が焦点となる。



