米国と中国は、総額300億ドル規模の製品を対象に関税を引き下げることで合意した。昨年春以降の高関税の応酬によって貿易摩擦が激化していた時期と比べれば、緊張緩和に向けて大きく前進した形だ。ただ、この状況がどの程度続くかは不透明な部分も残る。
グリア代表が合意を表明
米国側で貿易交渉を担当する米通商代表部(USTR)のグリア代表は25日、米CNBCテレビの取材に対し、中国側と関税引き下げで合意したと明らかにした。その上で「将来、貿易摩擦や関税措置が生じても、合意事項についてはそのまま維持する」と述べ、仮に両国間で関税をめぐる応酬が再燃した場合でも、今回の決定が効力を失うことはないとの考えを示した。
残る火種
昨年10月に両首脳が関税引き下げなどの「休戦」に合意して以降、通商問題をめぐる両国の緊張は和らいだように見える。しかし、火種はくすぶったままだ。米政権内では、中国の商慣行に対する根強い不満が残っている。
米国のトランプ大統領と中国の習近平国家主席は25日、ワシントンの米国立公文書館で会談し、関税引き下げを含む合意を取りまとめた。首脳会談では、AIをめぐる事故に関する相互通知の仕組みでも合意したとみられる。
今回の合意で、両国の貿易摩擦はひとまず沈静化に向かうとみられるが、米政権内にくすぶる対中不満や、今後の交渉次第では再び緊張が高まる可能性も指摘されている。