ロシアによるウクライナ侵略が2022年2月24日に始まって4年半を迎えた。攻撃の応酬が止まらない中、日本に避難してきたウクライナの市民は不安を抱えつつ生活を送る。侵略後にウクライナを出国し、2023年春から高松市で暮らすロバチョワ・オレナさん(33)は、日本企業の正社員を目指して就職活動を続けている。
故郷を離れ、日本語学びながら生活
オレナさんは、首都キーウから南東約400キロ・メートルにあるウクライナ東部のドニプロ市出身で、大学卒業後も同市で生活。2015年にはウクライナの企業に入社し、ウェブサイトの改良業務などを担っていた。
2022年2月にロシアによる侵略が始まると、ドローンやミサイルの攻撃による爆発音で夜も眠れない日々が続いた。「日常的に命の危険にさらされ、明日は生きるか死ぬかということを考え続けていた。精神的にとても気持ちがすり減って、母国での生活を続けるのは難しいと感じた」と振り返る。
大学で日本語を学んだ縁もあり、単身で日本への避難を決意。2023年に来日した後は、香川大で2年間、日本語を学びながら、フリーランスとしてリモートで仕事などを請け負ってきた。
長期化する戦争、未来への不安
侵略が長期化し、戦争の終わりが見えない不安に駆られる。「これから日本で生きていくのか、ウクライナに帰れるのかも分からない。自分の未来を全く想像できない」とこぼす。
心の支えは、ウクライナから避難してきた友人や、日本で知り合った人たちとの交流だ。外国人向けの遍路体験ツアーにも数回参加し、「国や文化の違いを超え、人と深くつながることができた」と話す。
正社員への道、壁に直面
今年3月にはフリーランスでの仕事を中断。「ウクライナに残る家族を支援したい」と日本企業の正社員を目指して今夏から就職活動をしている。複数の企業の面接を受けているが、「コンビニエンスストアのアルバイトや飲食店員は多く募集しているが、正社員としてきちんとキャリアを築こうと思うと、言葉の問題もあり、外国人への間口は広くない」。採用が決まらない状況が続く。
今でも夜になると、「家族は無事か、自分がしていることは正しいのか」と考え、眠れないことがある。しかし、「今いる場所で、今できることをするしかない」と前を向く。
「支援をしてもらっている日本の皆さんに感謝している。戦争が今も続き、たくさんの人が亡くなっていること、それを誰も止められないということを、どうか忘れないでいてほしい」と力を込めた。



