ドナルド・トランプ米大統領は、北大西洋条約機構(NATO)首脳会議を目前に控えた7月2日、米国と他のNATO加盟国との関係は「一方的(不公平)」であり、この状態を継続するのは「ばかげている」と強く非難した。トランプ氏は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、同盟国が米国を支援していないと主張し、関係が互恵的でないと指摘した。
背景:NATO首脳会議とトランプ氏の不満
NATO首脳会議は7月6日から9日までトルコの首都アンカラで開催される。トランプ氏はこの会議を前に、米国がNATOに拠出する防衛費の負担が他の加盟国よりも著しく大きいと主張。投稿には一部加盟国の防衛支出額を示す図が添付され、米国が英国、フランス、イタリア、ポーランドよりもはるかに多くの金額を拠出している実態が示された。
イラン軍事作戦をめぐる対立
トランプ氏の批判の背景には、米国の対イラン軍事作戦において、欧州の複数の同盟国が自国内の米軍基地の使用を制限したことがある。トランプ氏はこの対応を繰り返し批判しており、今回の投稿でも「彼らは米国を助けてくれなかった!!!」と強調した。
欧州の防衛自立を要求
トランプ氏は、欧州の防衛については欧州自体が主導的役割を果たすべきだと主張。米国はすでに欧州への防衛関与を縮小する動きを見せている。トランプ氏の圧力を受け、NATO諸国は前年の首脳会議で、2035年までに防衛支出をGDP比5%に引き上げることで合意している。
NATOの歴史とトランプ氏の立場
NATOは1949年に設立され、現在の加盟国は32か国。米国主導の防衛組織として欧州の安定を維持し、旧ソ連を抑え込み、米国の超大国としての地位を確固たるものにしてきた。しかしトランプ氏は、米国が一方的に負担を強いられているとし、関係の見直しを求めている。



