「スノーモンキー」地獄谷野猿公苑、入場制限へ 混雑とマナー違反で
「スノーモンキー」地獄谷野猿公苑、入場制限へ

雪景色の中で温泉に浸かるニホンザル「スノーモンキー」で世界的に知られる長野県山ノ内町の地獄谷野猿公苑が、観光客の急増とサルとのふれあいを巡るマナー違反の多発を受け、1日の入場者数を制限する方針を固めた。公苑職員が26日、明らかにした。

入場者数急増、1日3000~4000人に

公苑職員によると、近年は入場者数が急増し、1日3000~4000人に上ることもある。その大半は外国人観光客だという。チケット売り場には長蛇の列ができるようになり、混雑が深刻化している。

このため、公苑は事前に日付指定のオンラインチケットを購入するシステムを導入し、1日の入場者数を2000人に制限する可能性がある。オンライン予約制への移行は8月から開始される予定だ。

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サルと一緒に温泉に入る行為も

公苑の公式ウェブサイトによると、同公苑は世界で唯一、温泉に入るサルが見られる場所で、「雪の激しく降る寒い日には温泉に入るサルも多く、中には何時間も入っているサルもいます」と紹介されている。

しかし、入場者数の増加に伴い、サルにエサを与えようとしたり、触ろうとしたりするマナー違反の事例も増加。中には、サルたちと一緒に温泉に入ろうとした事例さえあったという。公苑職員は匿名を条件にAFPの取材に応じ、これらの行為がサルの生態や安全に悪影響を及ぼす可能性を懸念している。

オーバーツーリズム問題の一環

円安を背景に、2025年の訪日外国人客数は過去最多の約4270万人に達した。だが、京都などの人気観光地では、一部の外国人観光客による迷惑行為が目立ち、オーバーツーリズムへの不満が高まっている。

例えば、京都では座敷に向かう芸舞妓を追いかけて無理やり撮影するケースが報告されている。また、今年2月には、富士山の「インスタ映え」する景色で知られる山梨県富士吉田市が、「地域住民の安心安全な生活を守る」ため「新倉山浅間公園桜まつり」を中止した。

富士吉田市は、「近年、国内外からの来訪者が急増し、受け入れの限界を超えたオーバーツーリズム(観光公害)が地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしています」として、交通渋滞の慢性化、敷地内への不法侵入、たばこの吸い殻の投棄、民家の庭先での排泄行為、注意した住民に対する騒ぎ立てなどの被害を挙げている。

地獄谷野猿公苑の入場制限は、こうした全国的なオーバーツーリズム対策の一環として注目される。

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