南米ベネズエラで24日に相次いで発生したマグニチュード(M)7級の地震による死者数が900人を超え、行方不明者は5万人以上に上ることが明らかになった。国連の専門家は26日、安否不明者の多さに懸念を示し、大規模な瓦礫撤去作業の必要性を強調した。
地震の概要と被害状況
今回の地震は、ベネズエラ北西部を震源とするM7.2とM7.5の2つの地震がほぼ同時に発生し、多くの建物が倒壊した。国民議会のホルヘ・ロドリゲス議長は26日、地震による死者数が920人に達したと公式に発表した。これにより、ベネズエラ史上最悪の自然災害の一つとなっている。
国連の援助責任者トム・フレッチャー氏はAFPに対し、「行方不明者が5万人以上いる。瓦礫を撤去するための大規模な作業が必要だ」と語り、被害の甚大さを訴えた。被災地では救助に必要な重機が不足しており、手作業でがれきを撤去する作業が続いている。
国際社会の支援と救助活動
各国の救助隊が続々とベネズエラに到着する中、生存者の捜索が26日も各地で行われた。被害の大きかったラグアイラ州では、ベネズエラ軍が部隊を派遣すると発表。チリから派遣された救助隊員は「残念ながら、建物は完全に崩壊しており、生存者を見つける可能性はほとんどない。現在は、遺体を回収することに集中している」と述べ、厳しい現状を伝えた。
国連人道問題調整事務所(OCHA)によると、少なくとも17か国が救助隊を派遣すると発表。スペイン、エルサルバドル、スイス、コロンビア、メキシコの隊員はすでに被災地に到着し、活動を開始している。
米国の対応と制裁緩和
米国は2隻の軍艦、輸送機、ヘリコプターを派遣し、1億5000万ドル(約240億円)規模の支援を発表。さらに、ベネズエラへの経済制裁を一部、4か月間停止する措置を取った。また、支援活動を調整するため、米政府高官が首都カラカスに到着した。
米国は今年1月にベネズエラを攻撃し、ニコラス・マドゥロ大統領を拘束したが、その後、デルシー・ロドリゲス暫定大統領との間で関係を修復している。今回の地震支援が両国の関係改善にどのような影響を与えるか注目される。



