イラン人の親日感情の源流:120年前に来日したイラン人が驚いた「日本の常識」
イラン人の親日感情の源流:120年前の来日記録

カナダの世論調査会社IranPollが2019年8月に実施した調査で、イラン人の70%が日本に「とても好意的」または「幾分好意的」と回答し、日本が最も好感を持たれる国となった。一方、アメリカに対して「好意的でない」と答えた人は86%に上った。この強い親日感情の根底には、明治時代に日本を訪れたイラン人の記録が重要な影響を与えている。

明治の日本に衝撃を受けたイラン人

1903年末から1904年初頭にかけて来日したイラン人旅行者は、長崎、京都、東京を巡る中で、当時の日本人にとって当たり前だった光景に強い衝撃を受けた。それは、人々が質素な生活をしながらも、礼儀正しく規律を守り、チップすら上司の許可なしには受け取らないという誠実さだった。この姿勢は、イラン人の心に深く刻まれた。

日露戦争がイランに与えた衝撃

ロシアの南下政策に苦しんでいたイランにとって、日本が日露戦争で勝利したことは大きな衝撃だった。宮田律氏(現代イスラム研究センター理事長)は「日本が我らの先駆者となった」と当時のイラン人が感じたと指摘する。日本はアジアの国として西洋列強に立ち向かい、独立を守った模範と見なされた。

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安倍首相の41年ぶりの訪問とソフトパワー

IranPollは、安倍晋三元首相が2019年6月に日本の首相として41年ぶりにイランを訪問したことも、親日感情の理由に挙げている。さらに、日本は欧米諸国と異なり、イランの内政に干渉せず、歴史的にもネガティブな関与をしてこなかった。映画、ドラマ、文学、漫画、アニメなどのソフトパワーも、良好なイメージ形成に貢献している。

相互支援の歴史

日本は1992年のイラン南東部バム大地震の際に血液を空輸し、2011年の東日本大震災ではイランの赤新月社が宮城県に缶詰を提供するなど、相互に災害支援を行ってきた。こうした実績も信頼関係を強固にしている。

親日感情の持続には注意が必要

しかし宮田氏は、イラン人の対米感情が第二次世界大戦後に急激に悪化したように、親日感情も決して油断できないと警告する。日本はイランに関してアメリカに軍事的に協力することは絶対に避けるべきだと述べている。

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