永世中立国のスイスで27日、中立のあり方をより厳格に憲法で定めることを求める国民投票が行われ、反対多数で否決された。提案は、戦争当事国への制裁を原則禁じるよう求めるもので、欧州連合(EU)の対ロシア制裁に加わってきたスイスの外交姿勢の是非が問われていた。
賛否の主張と焦点
国民投票は、保守系の政党に近い団体などが主導して実施された。賛成派は、ロシアによるウクライナ全面侵攻後、スイスがEUの対ロシア制裁に参加したことで、中立の信頼性が損なわれたと主張。国際情勢によって解釈が変わらない「完全な中立」を確立すべきだと訴えた。
一方、反対派は、厳格な中立を憲法で固定すれば、国際情勢の変化に対応する余地が狭まり、国益を損なうおそれがあると反論。従来の柔軟な中立政策を維持するよう呼びかけていた。
結果と今後の影響
スイス政府の最終集計によると、この提案は反対多数で否決された。スイスの中立政策は今後も従来の枠組みで維持される見通しだ。