イギリス在住で著述家、元国連職員の谷本真由美氏は、日本人が海外でどのように見られているかについて、『13歳から知っておきたい 世界の常識・非常識』(扶桑社)で詳しく解説している。同氏によれば、多くの外国人は日本人を「礼儀正しく真面目」と評価しており、その信頼が「日本製」の製品や文化の評価につながっているという。
海外から見た日本人像:寡黙で恥ずかしがり屋
谷本氏は「基本的に、海外では多くの人が『日本人はとても恥ずかしがり屋』だと思っています」と指摘する。その理由は、日本人が積極的に話さない傾向にあるからだ。海外の人々は自己主張が強く、会話をリードするのに対し、日本人は控えめで静かである。このため「一体何を考えているのか、よくわからない」と言われることもあるが、時間をかけて付き合ううちに、日本人の感情表現や考え方が理解されるようになるという。
谷本氏は、日本人に似た国民性を持つ国としてフィンランドを挙げ、「すごく静かなんです」と述べている。フィンランド人もまた、寡黙で内向的な傾向があり、日本人との共通点が多いとされる。
「ルールを守る」は世界の常識ではない
日本人の礼儀正しさは、ルールを遵守する姿勢に現れている。谷本氏は「日本人はすごく礼儀正しい」とし、常に周囲を気遣い、ゴミを捨てず、ルールに従う傾向があると説明する。一方、海外では「周りのことは気にせず、まず自分のことを考えている人が多い」と指摘。「ちょっとジコチューだなぁ」と感じることも少なくないという。
さらに、「ルールは破るのが当たり前だ」と考えている人も多いと谷本氏は述べる。その背景には、ルールが公正でない場合、従うことで搾取される危険性があるため、「まずルールは疑う」という姿勢が一般化している国もあるという。このような価値観の違いが、日本人と海外の人々の間で誤解を生む原因の一つとなっている。
日本製が信頼される理由
谷本氏は、日本人の真面目さが「日本製」の信頼性につながっていると強調する。「絶対壊れちゃいけないものや、体につけるもの、食べるものなどに関して、日本製が信用されている」と述べ、特に中東や南米などの厳しい環境で日本車が高く評価されている例を挙げている。砂漠地帯やアンデス山脈のような過酷な条件下でも、日本車はその耐久性と信頼性で活躍しているという。
また、日本の食文化も広がりを見せており、「おにぎり」や「お弁当」が海外で受け入れられつつある。これらの食品は、衛生面や品質管理の厳しさが評価され、現地の人々からも信頼されている。
日本人の「当たり前」が海外では通用しない
谷本氏は、日本人が当たり前と思っている行動や価値観が、海外では必ずしも通用しないと指摘する。例えば、ルールを守ることが美徳とされる日本に対し、多くの国ではルールは状況に応じて柔軟に解釈される。この違いを理解しないと、国際社会で誤解や摩擦を生む可能性がある。
一方で、日本人の真面目さや誠実さは、長期的な信頼関係の構築に役立つ。谷本氏は「日本人の『当たり前』が海外では違うことを認識しつつ、日本人の強みを活かすことが重要だ」と述べている。
まとめ:日本人の知られざる強さ
谷本真由美氏の分析によれば、日本人の「礼儀正しさ」「真面目さ」「ルールを守る姿勢」は、海外で高く評価されている。これらの特性は、日本製品の信頼性や日本文化の普及に大きく貢献しており、中東や南米などの地域で日本車や日本食が受け入れられる基盤となっている。しかし、その一方で、海外の価値観との違いを理解し、適応することも国際社会で生き抜くために必要だと谷本氏は結論づけている。



