ICC赤根所長、日本に米国との対話要請 制裁は「法の支配」揺るがすと訴え
ICC赤根所長、日本に米国との対話要請 制裁批判

国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長が23日、産経新聞の電話インタビューに応じ、米国の制裁圧力が強まる中で「日本は米国と対話をしてほしい。制裁は独立した司法への侵害だと伝えるべきだ」と訴えた。アジアでのICC加盟国離れを防ぐため、日本の支援に期待を示した。

米国の制裁と日常業務への影響

米国は18日、赤根氏を「悪意を持って権限を乱用している」として金融制裁の対象にした。現在、ICC判事18人中、赤根氏を含めて9人に制裁が科されている。赤根氏は制裁により、米社VISAなどが発行するクレジットカードや、米IT大手グーグル、アマゾンが提供するアカウントサービスが使えなくなると明かした。

ICCでは昨年、カーン主任検察官(当時)に米制裁が発動されたのを機に、データ管理を米マイクロソフトから欧州製のシステムに移転してきたといい、「現状では日常業務に支障はない」と述べた。

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「法の支配」への懸念と日本の役割

米国の制裁について赤根氏は、「外部からICCを機能できないようにする試みだ」と批判し、「私は日本政府に指名され、ICC裁判官になった。日本はICCの存続のために、力を貸してほしい」と協力に期待感を示した。日本が「法の支配」を掲げ、国際社会で尊敬される地位を築いてきたことも強調した。

米国がICC全体に制裁を科すようになれば、「世界で『法の支配』が崩れるきっかけになる」と懸念を示した。

アジアの加盟国離れと支援の広がり

赤根氏は、日本がアジアでICC加盟国の拡大に努力してきたことに言及。米国と歩調を合わせてチャドやベネズエラがICC脱退を表明したことを受け、「アジアでICC脱退の動きが出るかもしれない」と予測した。その上で、日本がアジアの加盟国と協力関係を強めることの重要性を指摘した。

日本でICCを支援する署名運動が広がっていることにも触れ、「日本からの応援が『がんばろう』という気持ちの原動力になっている」と謝意を示した。

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