欧州連合(EU)の行政を担う欧州委員会は23日、米グーグルに対し、IT大手による市場独占の防止を目的とした「デジタル市場法(DMA)」に違反しているとして、計8億9千万ユーロ(約1660億円)の制裁金を科すと発表した。2023年施行のDMA違反で1社への制裁金としては過去最高となる。検索サービスなどで自社サービスを優遇し、市場の公正性をゆがめていると判断した。
制裁金の内訳と売上高比率
制裁金の内訳は、グーグル検索で自社サービスを優遇していることに対し4億6千万ユーロ、アプリ入手のしくみで自社の「グーグルプレイ」以外でより安価な購入方法の案内を制限していることに対し4億3千万ユーロ。8億9千万ユーロはグーグルの世界売上高の0.22%に相当する。
欧州委の指摘と是正命令
欧州委は、検索について、ショッピングやホテル、交通機関、スポーツの試合結果などの自社サービスを他社より優遇して「検索結果のページの最上部に表示したり、視覚効果でより目立たせたりしている」と指摘。アプリの入手については、アプリ開発者が自分の好きな配信経路で「利用者と契約を結ぶことを妨げている」と問題視し、それぞれ違反状態を是正するように命じた。
追加制裁の可能性と今後の対応
グーグルは60日以内に対応しなければ、追加の制裁金が科されることになる。
欧州委は違反とはしなかったが、最近の検索結果で最上部に表示される「AIによる概要表示」や「AIモードでの検索」においても「(自社サービスの優遇の禁止の)本決定の原則をどう適用するかに注目している」とし、グーグルと協議する考えを示した。



