アフリカ北東部のエチオピア政府は9日、国連安全保障理事会に対し、同国北部に隣国エリトリアの部隊が侵入したため、自衛のための措置をとっていると宣言した。AP通信が伝えた。エリトリア政府側も、エチオピアによる「非道な宣戦布告だ」と主張しており、両国の緊張が急速に高まっている。
反政府勢力と政府軍の戦闘激化
エチオピアでは9月下旬以降、政府軍と、反政府勢力のティグライ人民解放戦線(TPLF)との間で戦闘が激しさを増している。TPLFは、かつて政権の中枢を担っていた勢力でもあり、エリトリアと国境を接する北部を拠点としている。
エリトリアの関与疑惑
APによると、エチオピアの外相は国連安保理に対し、同国北部でエリトリアが「反乱グループ」を支援していると非難した。ただ、証拠は示されていなかったという。
エリトリアは1993年、エチオピアから独立した。両国は長年にわたり国境問題をめぐって対立してきたが、2018年にノーベル平和賞を受賞したアビィ・アハメド首相の和平合意で関係改善が進んでいた。今回の緊張激化で、その和平合意が崩壊する危機に直面している。