ミャンマー親軍政権大統領がマレーシア公式訪問 ASEAN復帰を狙う
ミャンマー親軍政権大統領がマレーシア訪問 ASEAN復帰狙う

ミャンマー親軍政権の大統領ミンアウンフライン氏が就任後初めてマレーシアを公式訪問し、アンワル首相と8日に会談した。親軍政権に批判的だったマレーシアが訪問を受け入れたことで、ミャンマーをめぐる国際情勢に変化が出るか注目されている。

2021年クーデター後の経緯とASEANの対応

ミャンマーでは国軍による2021年のクーデター後、国軍主導の総選挙を経て、今年4月に親軍政権が発足した。この経緯を問題視する東南アジア諸国連合(ASEAN)は、親軍政権の閣僚がASEANの主要会議に出ることを認めていない。

親軍政権に批判的な国の一つがマレーシアだ。今回の訪問を受け入れた背景には、国内で増えているミャンマー出身の移民・難民への国民の不満がある。アンワル氏は、自身が率いる与党連合が選挙で劣勢続きのなか、ミャンマー人の本国送還受け入れと引き換えにミンアウンフライン氏の来訪を認めた形だ。

親軍政権としては、自らに批判的だったマレーシアへの訪問は外交的な成功と言える。さらには、ASEAN「復帰」の足がかりにしたい構えとみられる。

プトラジャヤでの会談と共同記者会見

ミンアウンフライン氏は7日にマレーシアに到着し、8日午前に首都クアラルンプールの南方にある行政首都プトラジャヤでアンワル氏と会談した。7日午後には、両国のビジネスイベントにも登壇した。

会談後の共同記者会見で、両者は相手の立場に理解を示した。

ミンアウンフライン氏は、マレーシアにいるミャンマー人の本国送還や、両国間で違法に取引されている麻薬や人身売買などの問題に言及し、「互いに協力し、両国の関係を強化、発展させていく」と発言。今後、アンワル氏をミャンマーに招待する考えも明らかにした。

アンワル氏は時折笑顔を見せながら「今回の訪問はとても重要なものだ」と述べ、ミンアウンフライン氏に訪問への謝意を伝えた。ミャンマーに暴力の即時停止などの努力を求めつつ、「最終的にミャンマーを我々の国家共同体(ASEAN)の一部とする」ことに尽力すると話した。

ミャンマー出身者の送還をめぐる批判

ミャンマー出身者の送還に対しては強い批判もある。あるASEAN外交筋は、ミャンマー情勢をめぐる今回の動きについて言及している。