米連邦最高裁判所は18日、大統領が公務中に行った行為に対する免責特権(免責)の範囲を制限する重要な判決を下した。この判決は、ドナルド・トランプ前大統領が2020年大統領選挙の結果を覆そうとした疑惑をめぐる刑事訴追に直接的な影響を及ぼすとみられる。
判決の内容と背景
最高裁は9対0の全会一致で、大統領は公務としての行為について民事訴訟で訴えられることはないが、刑事訴追については免責されないとの判断を示した。これにより、トランプ前大統領に対する司法省の特別検察官ジャック・スミス氏による捜査が進展する可能性が高まった。
スミス氏は、トランプ前大統領が2020年大統領選後、選挙結果を覆そうとした行為は犯罪に当たると主張している。これに対し、トランプ氏側は大統領としての公務行為であり免責されると主張していた。
トランプ氏への影響
今回の判決は、トランプ氏が大統領在任中に行ったとされる行為に対する刑事責任を問う道を開くものだ。特に、2021年1月6日の連邦議会襲撃事件に関連する捜査に影響を与えるとみられる。
最高裁は「大統領は法律の上に立つ存在ではない」と明確に述べ、大統領の免責特権には限界があることを強調した。この判決により、トランプ氏は刑事訴追を回避できなくなる可能性が高まった。
今後の展開
この判決を受けて、ワシントン連邦地裁での公判準備が加速するとみられる。スミス特別検察官は、トランプ氏を起訴するための証拠収集を進めており、近く大陪審に起訴を求める可能性がある。
一方、トランプ氏側は最高裁の判断を不服として、再審理を求める可能性もあるが、専門家は「最高裁の判断は明確であり、再審理の可能性は低い」と分析している。



