トランプ氏、中国に追加関税50%警告へ 鉄鋼・半導体など
トランプ氏、中国に50%追加関税警告

トランプ前米大統領は19日、中国による米国企業の知的財産権侵害に対する報復措置として、中国からの輸入品に最大50%の追加関税を課す大統領令を準備していると明らかにした。対象は鉄鋼、半導体、電気自動車(EV)関連部品など戦略的産業が中心で、発動時期は早ければ8月にも及ぶとみられる。

追加関税の背景と詳細

トランプ氏は声明で「中国は長年にわたり、米国の技術や特許を不正に流用してきた。これに対し、断固たる措置を取る時が来た」と強調。追加関税は、知的財産権侵害の調査に基づくもので、通商法301条に基づく制裁措置として位置づけられる。対象品目は約3000品目に上り、総額で年間約5000億ドル相当の中国製品が影響を受ける可能性があると関係筋は指摘する。

この動きは、米中貿易摩擦が再び激化する恐れをはらむ。特に半導体分野では、中国の先端技術開発を阻害する狙いがあるとみられ、米国半導体工業会(SIA)は「供給網の混乱を招く」と懸念を表明した。一方、トランプ氏の側近は「米国の雇用と技術優位性を守るためには必要な措置だ」と述べている。

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市場と国際社会の反応

このニュースを受け、19日のニューヨーク株式市場ではダウ工業株30種平均が一時300ドル超下落。特に半導体関連株や中国依存度の高い企業の株価が下落した。中国商務省は「断固として反対する」と声明を発表し、対抗措置を検討すると警告。欧州連合(EU)も「貿易戦争の拡大は世界経済にとって悪影響」と懸念を示した。

専門家の間では、トランプ氏の関税強化が実際に発動されれば、米中のデカップリング(分離)が加速し、世界のサプライチェーンに深刻な影響を及ぼすとの見方が強い。米国国際貿易委員会(USITC)の試算では、追加関税により米国の消費者物価が0.5%上昇する可能性があるという。

今後の見通し

トランプ氏は大統領令の署名時期について「数週間以内」と述べるにとどめているが、政権内では早期発動を求める声と慎重論が交錯している。特に、2024年大統領選挙を控え、対中強硬姿勢が有権者へのアピールになるとの計算がある。一方、中国は米国産農産物への追加関税やレアアース輸出規制などで対抗する構えを見せており、両国の駆け引きは長期化の様相を呈している。

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