ウクライナのゼレンスキー大統領は23日、米ニューヨークで開かれている国連総会での演説で、「最近、北朝鮮の捕虜2人を韓国に引き渡した」と明らかにした。ウクライナは2025年1月、ロシア西部クルスク州で北朝鮮兵2人を捕虜にしたと発表していた。韓国政府は2人が希望した場合は受け入れる立場を示してきており、両国間で協議が続いていた。
ゼレンスキー氏の演説内容
ゼレンスキー氏は演説で、韓国に引き渡したとする北朝鮮の捕虜2人について「彼らを生きたまま拘束することは容易ではなかった。1人は捕虜になると気づくと、自ら命を絶とうとした」と述べ、「これが北朝鮮の人々を育てるやり方だ」と批判。「このような勢力に戦争のやり方を学ぶ時間をさらに与えたいのか」と問いかけた。
ロシアに協力する北朝鮮の被害も甚大だとし、「金正恩(キムジョンウン)(総書記)は彼らをまるで通貨のように使い、見返りを得ている」と断じた。「ウクライナが拘束している捕虜は北朝鮮兵だけではない」とし、インドやケニア、キューバなどを挙げて「ロシアは47カ国の国民をこの戦争に利用している」と主張した。
韓国政府の対応
一方、韓国大統領府は24日、この問題では「当事者の自由意思を尊重し、国際法と人道主義の原則に合致する方法で解決されるべきだとの一貫した立場を堅持してきた」としたうえで、引き渡しの有無や方法などについては明言を避けた。当事者や家族への配慮に加え、北朝鮮との摩擦を避けたい考えもあるとみられる。