新興国グループ「BRICS」の首脳会議が12日、インドの首都ニューデリーで開かれた。中国の習近平(シーチンピン)国家主席が7年ぶりにインドを訪問し、参加した。首脳らは共同宣言を採択し、米国を名指しせずに一方的な関税や経済制裁への反対を打ち出した。
モディ首相「ルールを形成する側へ」
インドのモディ首相は会議の冒頭、「私たちはグローバルサウス(新興・途上国)を、ルールを受け入れる側から、ルールを形成する側へと変えていかなければならない」と述べた。モディ氏は11日、首脳会議に参加するロシアのプーチン大統領と会談した。12日午後には習氏と会談する予定だ。両国首脳による会談を通じて、国境をめぐる対立などで悪化していた中印関係の緊張緩和が進む可能性もある。
インドは「戦略的自律性」という独自の外交戦略を掲げている。日本、米国、オーストラリアとの戦略対話「QUAD(クアッド)」の5月の外相会合で米国との連携を確認した一方で、BRICSなどを通じて中ロとも対話を続けてきた。今回の首脳会議を通じて、国際社会での存在感をさらに強める構えだ。
中国、BRICSでの影響力強化を狙う
中国は来年のBRICS議長国であり、習氏の訪印にはBRICSでの影響力をさらに高める思惑がうかがえる。国営新華社通信によると、習氏は「強権政治で国際秩序が打撃を受けている」と演説。習氏は今月、上海協力機構の首脳会議とエジプトに相次ぎ外遊しており、今月下旬に控える訪米を前に米国を念頭にした批判をすることで、グローバルサウスへの発言力を示す狙いもありそうだ。
中印関係の緊張緩和が焦点
中印関係は2020年、係争地域での衝突を機に悪化した。今回の首脳会談で緊張緩和が進むかが焦点となる。



