ベネズエラのデルシー・ロドリゲス暫定大統領は29日、同国の石油への大幅なアクセス権を米国に認める新たな合意の下でも、埋蔵されている石油の所有権はベネズエラが保持していると国民に向けて強調した。
米国との合意内容と暫定大統領の主張
この前日、ドナルド・トランプ米大統領は、米政権がベネズエラと大規模な合意に達し、確定埋蔵量650億バレル分の石油について、過半数の権益を確保したと発表した。
これを受けてロドリゲス氏は国営テレビの演説で、「一つ絶対的に明確にしておかなければならないのは、ベネズエラが自国の資源に対する所有権と主権を保持しているということだ」とし、米国との協定は、地下に眠ったままとなっている資源を「ベネズエラ国民の社会的・経済的福祉の源泉」に変えることを目指したものだと語った。
1000億ドルの投資計画と国民の懸念
ベネズエラ政府は、この協定について、世界最大の確認石油埋蔵量を誇る同国の石油産業を活性化させるための1000億ドル(約16兆円)規模の民間投資を伴うと説明している。
しかし、透明性の欠如により、与党支持者を含むベネズエラ国民は協定に対する疑念を払しょくできずにおり、SNS上には主権喪失や不十分な恩恵、政治的な代償を嘆くコメントが殺到している。
国民の声と政権の背景
警備員のヘスス・サラザールさん(68)は「これがベネズエラと米国のどちらに利益をもたらすのか分からない」とし、「疑問はあるが、どうなるか様子を見るしかない」とAFPに述べた。
今年1月に米軍によって長期権力者だったニコラス・マドゥロ氏が失脚・拘束されて以来、ベネズエラ政府はトランプ政権からの強い圧力の下で政権運営を行っている。
米政府は、マドゥロ政権で副大統領を務めていたロドリゲス氏が米国の意向に従う限り、暫定指導者として留まることを容認した。



