太平洋戦争中、トカラ列島・悪石島沖で米潜水艦に撃沈された学童疎開船「対馬丸」の犠牲者を悼む慰霊祭が29日、沈没した地点を望む宇検村の船越海岸で営まれた。地元住民や沖縄県の遺族関係者らが参列し、鎮魂の祈りをささげた。
対馬丸の沈没と犠牲者
対馬丸は1944年8月22日、沖縄から本土に疎開する学童らを乗せて長崎に向かう途中、魚雷攻撃を受けて沈没。乗船していた児童784人を含む1484人が犠牲となった。当時、船越海岸には生存者や遺体が流れ着き、住民らが救出や埋葬を行ったという。
慰霊祭の様子と祈り
慰霊祭は、2017年に住民らが建てた慰霊碑の前で行われた。参列者は黙とうの後、花を手向けて静かに手を合わせた。亡くなった沖縄の人たちの慰霊のため同県の蝶「オオゴマダラ」20匹が空に放たれた。
曽祖母の弟が犠牲になり、初めて訪れたという那覇国際高2年の生徒(16)は「『安らかにお眠りください』と祈りました。この出来事を風化させないよう、次の世代に伝えていきたい」と話していた。



