ASEAN(東南アジア諸国連合)の閣僚会議がラオスで開催されている中、現地時間の2026年7月18日、米国のアントニー・ブリンケン国務長官と中国の王毅外相が会談した。両氏は、核問題や台湾情勢を含む地域の安全保障課題について率直な議論を行い、両国間の緊張を緩和するための方策を探った。
会談の主な議題と成果
会談はラオスの首都ビエンチャンで行われ、約2時間に及んだ。ブリンケン長官は会談後、記者団に対し「建設的で率直な対話ができた。特に核不拡散と台湾海峡の安定について共通の理解を深めることが重要だ」と述べた。一方、王毅外相は「中国は平和的な共存を重視しているが、核心的利益に関わる問題では譲歩しない」と強調した。
核問題と台湾を巡る立場の違い
核問題では、北朝鮮の核・ミサイル開発の進展を巡り、米中両国が協調して対応する必要性で一致した。しかし、台湾問題では立場の違いが鮮明になった。ブリンケン長官は「台湾海峡の平和と安定は米国の長期的な利益に関わる」と述べ、中国による軍事圧力を批判。これに対し、王毅外相は「台湾は中国の不可分の一部であり、いかなる外部からの干渉も許さない」と反論した。
ASEANの仲介役としての役割
ASEAN議長国であるラオスは、両国の会談を仲介した。ラオスのサルムサイ・コンマシット副首相兼外相は「ASEANは対話の場を提供することで、地域の平和と安定に貢献できる」と述べ、会談の意義を強調した。ASEAN加盟国は、米中の対立が地域経済に悪影響を及ぼすことを懸念しており、両国に自制を求めている。
専門家の見解
シンガポール国立大学の国際関係学教授、アンドリュー・タン氏は「今回の会談は、米中関係の緊張が高まる中で、外交的な意思疎通を維持するために重要だった。しかし、核問題と台湾問題での根本的な相違は解消されておらず、今後の動向が注目される」と分析した。



