米中央軍は8日、イランの防空システムやミサイル保管施設など約90カ所を新たに攻撃したと発表した。これにより、2日連続の攻撃で標的は計約170カ所に上った。米軍はホルムズ海峡でのイランの攻撃能力を低下させるためと説明し、軍事拠点に加えてインフラ施設にも標的を拡大した。イラン側は報復攻撃を強める構えで、海峡を巡る情勢は急激に悪化している。
攻撃の詳細と被害状況
米中央軍の8日の発表によると、攻撃はホルムズ海峡で商船を攻撃した「イランの責任を問う」ことを目的とし、イラン沿岸部の防空システムやミサイル・無人機の保管施設などを空爆した。イラン国営テレビなどによると、爆撃は原子力発電所があるブシェールや港湾都市チャバハールなど各都市に及び、2日間で14人が死亡、78人が負傷した。
米主要ニュースサイト・アクシオスは8日、今回の空爆では軍事拠点に加え、イラン北東部の鉄道橋も攻撃目標になったと報じた。米軍がイランのインフラ施設を攻撃したのは、4月の停戦合意以降初めて。イラン南東部にある港湾の岸壁や管制施設のほか、内陸部の空港施設にも被害が出たという。
トランプ大統領の見解
トランプ米大統領は8日、訪問先のトルコで記者会見し、「イランとの戦争が再び始まることはないと思う。何かが起きるにしても、非常に早く終わるだろう」と述べ、本格的な戦闘再開には至らないとの見通しを示した。トルコ出発後の大統領専用機内では、イラン側から交渉を望む電話があったと明かし、「彼らが合意を結ぶに値する相手か、合意を順守するかどうか分からない」と主張した。
イラン革命防衛隊の報復攻撃
一方、イランの精鋭軍事組織「革命防衛隊」は9日、バーレーンとクウェートの米軍基地などを報復攻撃したと発表した。米軍の攻撃が続けば標的を拡大するとし、さらなる報復を示唆した。ホルムズ海峡を巡る緊張は一段と高まっており、国際社会は事態の推移を注視している。



