中国とロシアが主導する「上海協力機構」(SCO)の首脳会議が8月31日、中央アジア・キルギスの首都ビシケクで開幕した。翌9月1日に本格的な議論を行い、共同声明を発表する予定だ。加盟国には、米国との戦闘が続くイランが含まれており、各国がどのような姿勢を打ち出すかが注目される。
首脳会談や晩餐会に臨む各国首脳
中国の習近平国家主席は30日、首脳会議に先立ちキルギスを訪問。ロシアのプーチン大統領やイランのペゼシュキアン大統領らも31日までに到着し、二国間の首脳会談や晩餐会に臨む。
ロシアはイラン支援の姿勢が突出
加盟国の中で、イラン支援の姿勢が突出しているのがロシアだ。ウクライナへの侵攻後、イランからドローン(無人機)供給を受けてきた。米メディアによると、現在は衛星画像やドローン部品をイランに提供しているとされる。
ロシアの経済誌「エクスペルト」は、「首脳会議の重要な課題は、イラン情勢で一致した立場をつくり、米国とイスラエルを非難することだ。加盟国の一つが攻撃を受けている」とするロシア専門家の意見を伝えた。
中国は慎重姿勢、米欧への対抗軸としての活用も
ロシアはウクライナ侵攻をめぐり米欧と対立し、中国も自国企業などを狙った米国の追加制裁に強く反発する。米国主導の国際秩序が揺らぐなか、中ロはSCOを米欧への「対抗軸」にしたい考えも強めている。
ただ、イラン寄りの立場を前面に出すのは避けたい国も少なくない。中国はイラン原油の最大の輸入国だが、米国や湾岸諸国との関係に配慮し、仲介外交では慎重な姿勢を取っている。イランのタスニム通信によると、首脳会議に合わせた習氏とペゼシュキアン氏の会談も予定されていないという。
習氏は9月下旬に訪米を控えており、今後の対応が注目される。



