中国の習近平(シーチンピン)国家主席は12日、BRICS首脳会議のためインドの首都ニューデリーを訪れ、同国のモディ首相と会談した。2020年に国境付近で起きた軍同士の衝突から関係改善を図ってきた両氏は、さらに安定化を進めることで一致した。ただ、複雑な地域情勢も絡む中印が互いを信頼できる関係に至るまでの道のりは、まだ遠そうだ。
7年ぶりの訪印、国境問題で双方が順守を強調
習氏のインド訪問は19年以来、7年ぶり。20年の衝突では45年ぶりに死者が出て、関係が冷え込んだ。国営新華社通信によると、会談で習氏は「国境地帯の平和と安寧を維持する」ことに加え、「多国間の枠組みでの協力を強化し、国際的な公平と正義を擁護する」ことで長期的な関係を推進すべきだと訴えた。
インド外務省によると、モディ首相は「国境問題に関する既存の合意や了解事項を双方が順守する必要性」を強調した。また、経済・貿易分野では、対中国での大幅な貿易赤字やサプライチェーンを巡る課題への対応に加え、市場参入環境の改善を進める必要があるとの認識で一致した。
関係改善の背景と今後の課題
中印首脳会談は19年に習氏が訪印した後、国境の衝突や新型コロナ拡大の影響もあり途絶えていたが、24年にロシア・カザンで約5年ぶりに実現。昨年も天津で開かれた上海協力機構(SCO)の首脳会議に合わせて会談し、直行便の運航再開などを確認した。
関係改善に影響を与えたのは…この記事は有料記事です。残り592文字。



