国連開発計画(UNDP)の野田章子危機局長は9日、東京都内で読売新聞のインタビューに応じ、中国との国境地帯で発生したネパールの土石流について、がれきが少なくとも220万トンに上るとの試算を明らかにした。早期復興に向け、「防災では世界一の日本に協力してほしい」と呼びかけた。
住宅や農地、発電所を広範囲で被災
土石流は住宅や農地、発電所などを覆い、収入源や生活基盤を失った被災者が多数に上っている。野田局長は、気候変動の影響で氷河が崩壊し、土石流が発生したとの指摘を踏まえ、「同様の災害が再び起きることを念頭に、早期の復興に向けて支援したい」と強調した。
衛星画像で試算、撤去や再整備を支援へ
UNDPは衛星画像を用いてがれきの量を試算した。今後、撤去やインフラ(社会基盤)の再整備を支援する予定だ。
ODA減少で支援の転換期に
トランプ米政権が拠出金の支払いを停止するなど、昨年の各国の政府開発援助(ODA)は前年比で23%減少し、支援を巡る状況は切迫している。復興にも影響が出かねない状況で、野田局長は「支援は転換期にある。物資援助から、早期の生計自立や復興支援に移す必要がある」と強調し、各国に支援金の拠出を呼び掛けた。



