AI株バブル崩壊後も技術進歩は続く、資本主義バブルの終焉と新たな危機
AI株バブル崩壊後も技術進歩は続く、資本主義バブルの終焉

政治・経済・投資の専門家である小幡績教授が、AI株バブルの崩壊とその影響について深く考察する。6月12日のナスダック上場初日、終値はIPO価格を約19%上回る160.95ドルだったが、このバブルは必ず破裂する。しかし、AI技術自体は進歩を続けるという。

AI株バブルがはじけても、AI技術は進歩する

現在のAIバブルは、無駄遣いの経済膨張のために利用されている。需要と供給をバランスさせていた仕組みが崩れ、労働による需給バランスを金融が損なった。大不況が来るが、生活の質は上がると予測される。

AIバブル4連作の最終章

今回のAIバブルは必ず破裂するが、なぜ今も膨らみ続けるのか。今年崩壊に至る2つのシナリオとして、6月12日のXデー(スペースX上場)が挙げられる。AIバブル崩壊の真っただ中でスペースXが上場し、その後の1週間、1カ月、1年後に何が起きるかを予想する。

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AI株バブルが崩壊した後、AI技術の勝者は残るが、資金調達状況は悪化する。プライベートクレジット業界は破綻し、株式市場もバブル崩壊で資金調達手段を失う。残ったプラットフォーマーなどの自己資金でグループ化が進むだろう。

つまり、AI技術の進歩は続くが、データセンターや半導体、電力などの物量投入に頼った力任せの進歩ではなく、普通の技術的ブレイクスルーを模索する進歩となる。例えば、データを物量で投入してパラメータを改善するのではなく、電力消費を大幅に減らし、コロンブスの卵的な工夫やアイデアで量よりも質の世界に戻るだろう。一方、量子コンピューターなど別路線からの技術進歩が、異なる系統のAI進化の道を開くかもしれない。

専門家でない私が具体的な技術進歩を予想するのは意味がないが、経済的・社会的経験則として、ブレイクスルーは意外なところから起き、異なる形で進歩する。イノベーションは、近代資本主義のような変化の時代(ハレの時代)に華やかに花開くが、その前の地味な反復の時代(ケの時代)に準備される。

欧州では中世の農業生産力上昇が資本蓄積を準備し、日本の江戸時代は商人の資本蓄積、藩による経営経験、寺子屋による人的資本の蓄積が明治維新の急激な発展を支えた。同様に、物量投入制限という制約条件が厳しいほど、技術的ブレイクスルーが起きやすい。必要は発明の母であり、建築でも狭小地などの制約が厳しいほど本質的な美しさが生まれ、歴史的遺産として残る。

したがって、AIに人材と資金が集中した今、バブルが崩壊しても、その残存物から次の進歩が生まれる。しかし、問題はAIで何をするかという点である。

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