ロート製薬、書類選考廃止で対面面接導入 100時間効率化に成功
ロート製薬、書類選考廃止で対面面接導入 100時間効率化

ロート製薬が2026年卒採用で打ち出した「書類選考の廃止」が話題を呼んでいる。全国8拠点で応募者と最初から対面面接を行う異例の施策で、選考にかかる総時間を前年比約100時間削減する効果を上げた。

AIで進む就活の効率化とミスマッチ

近年、学生はChatGPTなど生成AIを活用してエントリーシート(ES)を量産し、企業側もAIで機械的に足切りするケースが増加。その結果、企業への理解不足から入社後早期に離職する「超早期離職者」が問題となっている。

ロート製薬人事総務部の藤原結衣さんは「応募数増加に伴い、AIでスクリーニングせざるを得なくなることに疑問を感じた」と振り返る。同社は「一緒に働きたいのは次の5年、10年を共に創る人」という観点から、文字数わずか1000〜2000字のESだけで判断することに限界を感じ、対面面接を軸とした一次選考「Entry Meet」を導入した。

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「人生グラフ」と15分間の対面面接

応募条件として、AIでは代筆できない「人生グラフ」の提出を求めた。これは自身の人生とモチベーションの起伏を自由形式で可視化するもので、手間がかかるため志望度の高い学生だけが応募。さらに、面接会場に足を運ぶハードルも加わり、母集団が適正に絞られた。

面接ではテンプレート質問を排し、「人生グラフ」に基づく会話のラリーを重視。その結果、価値観や成長可能性のマッチングを初期段階で見極められ、互いの理解を深める合理的な選考につながったという。

ネット上では「非効率」「採用側が大変」との声もあったが、実際には選考総時間が前年比約100時間減少。「かえって効率的」と評され、面接した社員からも好評だった。

採用の本質とは

藤原さんは「採用は何百人を振り落とす作業ではなく、自然に一緒にいたいと思う人材を探すもの」と語る。同社の取り組みは、売り手市場の今、自社のカルチャーに合った採用方法の重要性を示している。

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