海外大学進学で初任給4倍差、偏差値選びの高校生に待つ現実
海外大学進学で初任給4倍差、偏差値選びの高校生に待つ現実

米国と日本の大卒初任給の差は4倍以上に広がり、停滞する国内市場では高収入を得るのが年々難しくなっている。それにもかかわらず、日本の高校生の7割以上が偏差値や知名度だけで志望校を選んでいるという実態が、教育関係者の間で問題視されている。

日本の進路選びの深刻な課題

Crimson Education Japan代表取締役社長の松田悠介氏は、著書『親子で一緒にゼロからわかる!海外大学進学大全』(実務教育出版)の中で、日本の進路選択の現状に警鐘を鳴らす。同氏は「日本の高校生に『なぜその大学を選んだのか』と質問すると、7割以上が『偏差値』『有名だから』『親や先生に勧められたから』と答える。一方、海外の大学生は『将来この分野で研究したい』『○○教授のゼミで学びたい』など、学びの中身を理由にする割合が高い」と指摘する。

この差は進学後のモチベーションや成長度合いに直結し、日本の学生が後になって「これが本当に自分の道だったのか」と悔やむケースが少なくないという。

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日本と世界の賃金格差

日本の長年の経済停滞、急速な少子高齢化、横ばいの実質賃金は、若者の将来に対する閉塞感を強めている。特に大卒初任給では、米国と比較して4倍以上の開きがあり、同じスキルでも働く場所によって収入が大きく変わる現実がある。

松田氏は「世界は依然として成長の勢いを保ち、グローバルな舞台では絶えず新しい可能性が生まれている。日本と海外の大きな差を感じざるをえない」と述べ、海外進学の重要性を強調する。

海外大学を目指す高校生の特徴

海外大学を目指す高校生は、高校段階から自分の興味やキャリアに対する意識が明確で、大学で勉強する目的意識が高い。対照的に、日本の大学へ進む高校生で明確な目的意識を持つ者はごくわずかだ。受験を通して学ぶことは多いものの、自己探求の機会はほとんどないと松田氏は指摘する。

同氏は「このような状況だからこそ、海外進学に必要なマインドセット、とりわけ『なぜいま、海外進学なのか』『自分にとっての主体性とは何か』をじっくり考えていく必要がある」と説く。

逆風をチャンスに変える

イギリスの元首相ウィンストン・チャーチルの言葉を引用し、「Kites rise highest against the wind, not with it.(凧は追い風ではなく、向かい風に立ち向かう時こそもっとも高く揚がる)」と松田氏は述べる。逆風の時代だからこそ、海外進学という大きなチャレンジが、誰よりも高く飛翔するチャンスになると信じている。

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