30日夜(日本時間)の外国為替市場で、円相場が短時間に一時5円ほど急騰し、1ドル=157円台を付けた。市場では、政府と日本銀行が為替介入に踏み切ったとの見方が広がっている。
専門家「介入の可能性はかなり高い」
為替市場に詳しいあおぞら銀行の諸我晃チーフ・マーケット・ストラテジストは「値幅と売買の量から見て、(政府・日銀が外貨準備を取り崩す)為替介入が行われた可能性はかなり高い。あわせて、米国側も(介入の準備として金融機関に相場水準を尋ねる)『レートチェック』を実施したような動きがあった。米国時間の30日にはベッセント米財務長官が『円は過小評価されすぎている』と口先で牽制(けんせい)したことからも、実際の為替介入での協調はなさそうだが、米国からの容認は十分得られていると思う」と話す。
円安はなぜ進んだのか
円安が続いている背景について、諸我氏は「円安が続いている背景には、高市早苗政権の財政拡大によるインフレ(物価上昇)への懸念と、日銀の利上げの遅れによる低金利が円売りの材料になっていること、そして米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ期待がある。円相場はすでに1ドル=160円を完全に抜け、1985年のプラザ合意後以来の170円台や、200円にまで円安が進むことが視野に入っていた」と説明する。
投機主導の円安に懸念
「実需ではなく、(円を調達して高金利国の通貨に替えて運用する)円キャリー取引が投機筋で積み上がったことが円安ドル高に押し上げていた。投機主導の円安が懸念され、日本政府としても物価高につながるので抑制したい意図がおそらくあった。米国側にも、円が他の通貨に比べてもここ数年大幅に安くなり、貿易赤字の面から行きすぎだとの見方があったと思う」と諸我氏は述べている。



