クロマグロの資源量が急回復したことで、北海道浦河町の沿岸漁業に深刻な被害が生じている。水産庁の柿沼忠秋資源管理部長ら幹部が7月20日に現地を訪れ、漁業者らと意見交換を実施。サケを対象とした定置網がマグロの強大な力で破壊され、1戸あたり最大で年間約2000万円の修理費がかかる実態が報告された。
マグロ来遊が「想像を超える数」に
意見交換には、柿沼部長のほか、ひだか漁協の石井善広組合長ら3漁協の幹部、自民党水産部会長の船橋利実参院議員らが参加。予定されていた定置網の現地視察は、時化のため中止となった。
出席者によると、今年のクロマグロの来遊数は「想像を超える」水準で、100キログラムを超える大型個体も混じっている。サケ用の定置網は3~5キログラムのサケを想定して設計されているため、マグロがかかるとその桁違いのパワーで網が大破するという。
修理費以外にも負担増
漁業者は修理費だけでなく、漁獲枠の制限によりマグロを網から逃がさなければならず、そのための人件費や燃料代も追加で発生している。こうした負担の増大に対し、漁協側は意見交換に先立ち、修理費など4項目の支援を求める要望書を提出した。
柿沼部長は「従来の対策に加えて何ができるか、持ち帰って検討したい」と述べ、今後の対応を検討する姿勢を示した。



