トヨタ4~6月期決算、HVが稼ぎ頭に 営業収益は過去最高
トヨタ4~6月期決算、HVが稼ぎ頭に 営業収益は過去最高

トヨタ自動車がハイブリッド車(HV)を稼ぐ力の柱とする構図を鮮明にしている。4日に発表した2026年4~6月期連結決算(国際会計基準)は、売上高にあたる営業収益が前年同期比10.4%増の13兆5254億円と、米国の関税政策や中東情勢が収益を圧迫する中、第1四半期として過去最高を更新した。

HV需要は世界的に拡大

「ハイブリッドの引き合いが強く、世界の多くの地域でハイブリッド比率の上昇が続いている」。4日にオンラインで説明会を開いたトヨタの東崇徳・経理本部長は、HV需要の旺盛な現状をこう説明した。

トヨタは、27年3月期にレクサスを含むトヨタとしてHVが初めて500万台を超える見通しを示している。欧州や日本、中国、北米の主力市場で、HV比率が軒並み5割を上回る勢いで、中国を除くアジア・中東でも25%を超える計画だ。

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初代プリウスを発売した1997年当時と比べ、ハイブリッドシステムの原価は大幅に下がっているという。価格競争力や利益率が高く、売れば売るほど利益が伸びる「稼ぎ頭」へと成長している。

電池生産能力を拡大

東氏は説明会で、2030年に向けてHVの販売台数をさらに引き上げる方針を示した。目標達成に向け、HV用電池の生産能力を拡大する。インドネシアで、中国電池大手CATL製の車載電池を年20万台分調達することも明らかにした。

国内では、トヨタバッテリー(静岡県湖西市)の製造ラインを現行のニッケル系の電池からリチウム系次世代HV用電池に切り替えるなど、27~28年に60万台規模で次世代電池に転換する。性能向上とコスト低減を図る狙いがある。東氏は「旺盛なハイブリッド需要をしっかり電池の量と質で支えていく」と力を込めた。

中国事業は厳しい状況

一方で、中国事業は厳しい。4~6月期の実績で、販売台数は32万4000台と前年同期比で28%減となり、連結子会社の営業利益は415億円と、25%減少した。原油高によるガソリン車離れで、主に販売面で厳しい事業環境となっているためだ。

東氏は「中国市場全体の厳しさの中で、いかに生き残りをかけてやっていくかを試されている。中国による中国のための車作りに力を入れている」と強調した。

業績見通しを上方修正

4日に公表した27年3月期の業績見通しは、5月時点の予想より、営業収益を3兆円増の54兆円、営業利益を4000億円増の3兆4000億円、最終利益を2500億円増の3兆2500億円と、それぞれ上方修正した。

背景には、期初に想定した1ドル=150円と比べ、4~6月期は大幅に円安の1ドル=160円程度で推移したことがある。輸出が多いトヨタにとって前期比7150億円の営業利益の増益要因となる。

ただ、7月末以降、日米当局による協調介入が行われるなど、円相場の値動きは激しくなっている。東氏は「為替は安定的に推移することが事業運営上ありがたい」としつつ、今後円高方向に振れても、上方修正した目標達成に向けて努力を続けるとした。

また、米国関税は営業利益を1兆3100億円押し下げる要因で、中東情勢も5100億円の減益要因だ。期初の想定よりも影響額は圧縮しているが、国際情勢に左右される状況は当面変わらない見通しとなっている。

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