「ルドルフとイッパイアッテナ」40周年、教師が語る猫の冒険と教養の魅力
「ルドルフとイッパイアッテナ」40周年、教師が語る魅力

兵庫県豊岡市立田鶴野小学校の仲本智子さんは、誕生40周年を迎えた児童書「ルドルフとイッパイアッテナ」(斉藤洋著、杉浦範茂絵、講談社)について、猫たちの冒険の中に教師として子どもに教えたいことや、自身も気づいていなかったことがちりばめられていると語る。

黒猫ルドルフとトラ猫イッパイアッテナの出会い

黒猫のルドルフが主人公で、魚屋から逃げるうちにトラックに乗って遠くまで来てしまう。そこで字を読み書きできるトラ猫のイッパイアッテナに出会い、いろいろ教えてもらう。

イッパイアッテナは「教養があるとはどういうことか」という話をよくルドルフにするという。「言葉を乱暴にしたり、下品にしたりすると自然に心も乱暴になってしまう」とか、「できないやつをばかにするなんて、教養のある猫のやるこっちゃねえ」といった言葉が登場する。

40周年を迎えたシリーズの原点

仲本さんは20歳代の頃に読んだ教育雑誌で紹介されていて、すぐに没頭して作者の斉藤洋さんの本を図書館で端から順に読んでいったという。今年が誕生40周年でシリーズにもなっているが、最初のこの作品がワクワク感があって一番好きだと話す。

長男が小学生だった頃に薦めたところ、大学院生になった今聞いてみたら「10回は読んだ」と言っていたそうで、「私が大好きな本を一緒に好きでいてくれて。うれしかったですね」と振り返る。

読み聞かせへの思いと学校の取り組み

ただ、270ページほどあるので、子どもはなかなか手に取ってくれない。そのため、読み聞かせがいいのかなと思っている。読み聞かせは新任2年目の時から始めて、これまでやめたことはない。「地道にコツコツ」がモットーで、読書教育は種をまく仕事で、どんな花が咲くか分からないけど、続けることが大事だと考えている。

現在は1年生の担任で絵本の読み聞かせをしているが、4〜5年生くらいになったらルドルフを読んでほしいと話す。

学校では蔵書数が約4000冊あり、様々なジャンルの本に触れてもらおうと「読書ビンゴ」を実施している。カードに書かれた「伝記」「動物が出てくる本」などのお題を読破し、ビンゴになったらしおりをプレゼントする取り組みだ。