回転寿司シェア8割の国産機械、鈴茂器工の寿司ロボットが世界90カ国に進出
回転寿司シェア8割の国産機械、鈴茂器工の寿司ロボット

日本の回転寿司店で必ず見かける、自動でシャリ玉を作る機械―その市場で8割のシェアを誇るのが、東京都中野区に本社を置く機械メーカー・鈴茂器工だ。同社の「寿司ロボット」は、スシロー、はま寿司、くら寿司、かっぱ寿司、魚べいといった主要な回転寿司チェーンすべてで採用されており、海外90カ所以上にも進出している。2026年3月期の売上高は158億6400万円と過去最高を更新。好調な業績を支えるのは、1981年に創業者・鈴木喜作氏が開発した第1号機から続く革新の歴史だ。

開発当初は「団子みたい」と酷評された試作機

鈴茂器工は1961年に製菓機械メーカーとして創業。その後、寿司ロボットの開発に乗り出した。第1号機が完成したのは1981年。しかし、当時の寿司職人からは「これは団子みたいで、寿司じゃない」と厳しい評価を受けた。しかし、創業者の鈴木喜作氏は「寿司ロボットは米飯食文化を拡大するための手段」と考え、改良を重ねた。谷口徹社長(57)は「創業者はただ機械を売ろうとしたわけではなく、寿司の大衆化を通じて米飯食文化を広げることを目指していた」と語る。

回転寿司市場の急拡大とともに成長

寿司ロボットの普及は、回転寿司チェーンの急成長と軌を一にする。人手不足が深刻化する中で、自動化されたシャリ玉製造は効率化に大きく貢献。鈴茂器工の機械は、シャリの温度や硬さを均一に保ち、品質の安定化にも寄与した。同社の決算は好調で、2025年3月期には155億6800万円と過去最高を記録。翌2026年3月期にはさらに上積みし、158億6400万円に達した。谷口社長は「機械を売る会社からの脱却」を掲げ、寿司ロボットを単なる装置ではなく、外食産業の変革を支えるプラットフォームとして位置づけている。

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牛丼チェーンにも応用された技術

鈴茂器工の技術は寿司に留まらない。同社は「ご飯盛付けロボット」も開発し、牛丼チェーンなどで活用されている。これも、米飯食文化の拡大という創業者の理念に基づくものだ。谷口社長は「寿司ロボットを売ること自体が目的ではない。外食の風景そのものを変えていくことが使命だ」と強調する。

海外展開と今後の展望

現在、鈴茂器工の寿司ロボットは世界90カ国以上で稼働している。特にアジアや北米での需要が高く、現地の食文化に合わせたカスタマイズも進めている。同社は「機械メーカー」から「食文化インフラ企業」への進化を目指しており、今後も新たな市場開拓と製品開発を加速させる方針だ。

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