timelesz篠塚大輝、初主演映画『焼却炉』がカルロヴィ・ヴァリ国際映画祭でワールドプレミア成功
篠塚大輝初主演『焼却炉』がカルロヴィ・ヴァリでワールドプレミア

江國香織原作、timelesz篠塚大輝のスクリーンデビュー作となる映画『焼却炉』が2027年に公開される。このたび、今作がチェコのカルロヴィ・ヴァリ国際映画祭にてワールドプレミアを迎え、翌日にはQ&Aも実施された。

映画『焼却炉』のあらすじと原作

今作は江國氏の短編集『すいかの匂い』収録の一編を映画化。学校や家族、周囲になじめない9歳の女の子が男子大学生との出会いを通じて初恋にも似た感情を抱いていく、少女から大人への過渡期の繊細な心を描く。本作の長尾卓磨プロデューサーは約25年前の学生時代に原作を読み、それ以来映像化を熱望していたという。長年の想いが江國に届き、今回の映画化が実現した。

小学4年生の主人公・宮田梢を演じるのは、本作で俳優デビューとなるかりん。オーディションで主演を勝ち取り、撮影当時10歳だったかりんが等身大で梢を演じる。そして、梢を惹きつける影絵サークルの大学生・すずきじんたを、映画初出演となる篠塚が演じる。

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カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭とは

1946年に始まった同映画祭は、毎年約200作品のワールドプレミアやインターナショナルプレミアを行う国際映画製作者連盟公認の映画祭。カンヌやベルリンなどで評価の高かった作品も上映される。昨年は第78回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品された早川千絵監督『ルノワール』も上映。今作は新進作家や挑戦的作品が出品される「プロキシマ・コンペティション」部門に出品された。

ワールドプレミアの熱気

現地時間7月8日に行われたワールドプレミア上映はチケット完売。1886年建設のカルロヴィ・ヴァリ市立劇場で実施され、約500人の観客が詰めかけた。篠塚ファンを中心に日本からの来場者も見られた。上映前の舞台あいさつには内田俊太郎監督、主演のかりん、菊池亜希子、長尾卓磨、高田聡プロデューサーが登壇。

内田監督はチェコ語で「ドブリーデン」とあいさつし、「この映画は1995年が舞台。当時の日本では小学校の裏庭に焼却炉があり、使わなくなったプリントや落ち葉などが投げ込まれていました。環境問題への意識が高まりその風景は姿を消しました。今では見られない風景や、その時代に生きる人々の営みを感じながらご覧ください」と注目点を語った。7月8日は内田監督の誕生日でもあり、プレミアと重なる記念すべき日に。

主演のかりんも「アホイ!(ハァイ!)」とチェコ語であいさつし、「初めての映画でこの映画祭に来られてとてもうれしい。皆さんぜひ楽しんでご覧ください」と喜びを語った。梢の母・洋子役の菊池亜希子は「チェコは2度目。20歳の初海外旅行で訪れたのがチェコでした」と縁を語り、また「この映画には90年代の日本の公団住宅が出てきます。その中での小さな営みには言葉にできない曖昧な空気が流れている。その『言葉にならないもの』は国や文化を越えて通じ合えるものだと思います」と作品への思いを述べた。

梢の父・健二役でプロデューサーでもある長尾卓磨は「約25年前に江國香織さんの短編小説を読んで映画化したいと考えていました。今日ここにいるキャスト・スタッフを代表し、美しい劇場と映画祭でプレミアを迎えられることに感謝します。ビールが美味しい街なので、皆さんの感想を胸にさらに美味しいビールを飲みたい」と感激を語った。

本編上映後はエンドロールから大きな拍手が起こり、観客の心を掴んだ。お見送りでは観客から「ビューティフル」といった声や質問が相次ぎ、プレミアは成功を収めた。

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Q&A上映も大盛況

翌7月9日にはキノ・チャスでQ&A付き上映が行われ、内田監督、かりん、長尾が登壇。約300席が満席となった。映画化のきっかけについて内田監督は「原作は長尾さんが学生の頃から温めていた作品。5年前に話をいただき一緒に作り始めました。僕自身も原作に惹かれ、書かれていない余白にイマジネーションが溢れ、脚本を創作していきました」と回答。

オーディションで主演を勝ち取ったかりんは、撮影の感想を「初めてスクリーンに出るので構えていました。最初にじんた役の篠塚さんと監督と読み合わせをしましたが、芸能界の方と初めて話すのにすごく優しく接してくれました。『読めない漢字ある?』と聞いてくれて、固かった気持ちが緩みました。撮影中はとにかく暑くて、でもスタッフが熱中症対策グッズをたくさん持ってきてくれて親切でした。とてもいい経験になり、人との関わり方が良くなったと思います」と振り返った。

その他、具体的なシーンや原作との違いなど幅広い質問が寄せられ、Q&A終了後も外で待つ観客から登場人物への思いなど質問が続いた。