外資系大手のプルデンシャル生命保険は8月24日、神奈川県川崎市の多摩支社に所属していた営業社員が、架空の高金利預金があるなどとうたって顧客らから金銭をだまし取っていた疑いがあると発表した。
約34年にわたる不祥事、営業自粛中の詐取発覚
同社をめぐっては今年1月、1991年から2025年まで約34年にわたり、ライフプランナー(LP)と呼ぶ営業社員ら107人が約500人の顧客から金銭をだまし取るなどしていたと公表。その後、2月9日から新規契約の営業を自粛している。
今回の事案は、その自粛期間中に起きたとみられる。同社によると、8月以降、被害者への補償を担う補償委員会に対し、「営業社員と連絡がとれない」などとする申し出があったという。
被害額は1億円超か、営業社員は死亡
調査の結果、この営業社員が自粛期間中にも投資などの名目で金銭のやり取りを行うなど、金銭詐取や不適切な金銭貸借の疑いが浮上した。関係者によれば、「被害者は契約者や知人、プルデンシャル生命の社員にも及んでいる可能性があり、被害額は1億円を超える見通しだ」という。
営業社員は「既に亡くなっている」(発表資料)としており、全容把握のため事案を公表し広く情報を募る必要があると判断した。自殺とみられている。
顧客情報の紛失も発覚、金融庁の処分は不可避か
多摩支社では今夏、自粛期間中の3月に退職した元営業社員が、無断で顧客約600人分の情報を持ち出していたことも発覚。さらに、その顧客資料を高速道路のサービスエリアで紛失していたこともわかっている。
2月に営業の抜本改革を宣言しながら、依然として営業社員による金銭詐取などの不祥事が相次いでいる。自粛期間中にも不祥事が絶えることはなく、立ち入り検査をしている金融庁から今後重い処分が下る可能性が一段と高まっている。



