帝国データバンクが発表した調査結果によると、中小企業の間で価格転嫁が十分に進んでいない実態が浮き彫りとなった。調査は2024年12月に実施され、全国の企業約2万社から有効回答を得た。
約7割が価格転嫁できず
調査によると、コスト上昇分を価格に転嫁できていると回答した企業は全体の31.6%にとどまった。一方、転嫁できていない企業は68.4%に上り、特に中小企業ではその傾向が顕著だった。
業種別では、製造業で転嫁できている割合が36.8%と比較的高く、サービス業では23.5%と低かった。規模別では、大企業(資本金10億円以上)の転嫁率が45.2%だったのに対し、中小企業(同1億円未満)は28.1%と大きな差がついた。
コスト上昇の内訳
企業が直面しているコスト上昇要因としては、原材料費の高騰が最も多く、次いでエネルギーコスト、人件費の順となった。特に中小企業では、取引先との価格交渉が難しいとの声が多く聞かれた。
帝国データバンクは「中小企業の価格転嫁が進まない背景には、取引先との力関係や、価格競争への懸念がある」と分析している。



